神奈川県立平塚盲学校 学校運営協議会 開催結果 本校の学校運営協議会を下記のとおり開催しました。 会議名称:令和7年度 神奈川県立平塚盲学校 第1回学校運営協議会 開催日時:令和7年6月24日(火)10:00〜11:55 開催場所:本校会議室 出席者:令和7年度平塚盲学校 学校運営協議会委員8名(校長含む)、事務局教職員10名 会議資料 ・令和7年度第1回神奈川県立平塚盲学校 学校運営協議会次第 ・説明用スライド資料 ・令和7年度 第1回神奈川県立平塚盲学校 学校運営協議会実施要項 ・令和7年度学校評価(目標設定) ・神奈川県立平塚盲学校グランドデザイン ・育てたい幼児児童生徒像と各学部目標 ・令和6年度学校評価(実施結果) ・令和7年度神奈川県立平塚盲学校 学校要覧 ・神奈川県立平塚盲学校オープンスクール(ご案内資料) 議事録 1学校長挨拶並びに職員紹介 (1)学校長:(挨拶の後)昨年着任し手探りで進めてきた。今年は取り組みたいことが明確になってきている。4月に入学式を行い11名が入学、その後1名の転入生があり在籍者数は43名となった。昨年は在籍者数が44名であった。全国的には盲学校の生徒数は減少傾向にあるが、本校は横ばいである。本校は今年で創立116年を迎える。100年を超える学校は少ない。古くから大切にされてきたものは引き続き大切にし、新しく取り入れるべきものは積極的に導入していきたいと考えている。 (2)職員紹介:事務局職員が自己紹介 2令和7年度学校運営協議会委員紹介・会長・副会長選出 (1)委員紹介:学校長より委員の紹介 (2)会長、副会長選出:会長1名及び副会長1名について選出、委員の承認を得る。 3学校教育活動について[司会:会長] (1)コミュニティスクールとは:事務局(副校長)よりスライドを使い、コミュニティスクールについて及び今年度の予定について説明を行う。 (2)学校教育計画・学校目標:学校長より、4年間の学校教育目標やグランドデザイン及び今年度の目標までの流れも含め説明した後、今年度、特に大切に考えている3点を挙げた。 (ア)授業を大切にする:授業力を向上させていきたい。視覚障害教育の専門性と教科の専門性を合わせた指導が求められている。個々のニーズに応じた教育相談システムが整っていることも重要である。 (イ)人権について:3歳から70歳代までの者が在籍している。教員よりも人生経験が豊富な生徒がいる一方で、この学校以外を知らない生徒もいる。生徒との距離感を考慮しながら指導することが必要である。 (ウ)発信すること:創立116年目を迎える平塚盲学校について、地域の方々でも知らない場合がある。視覚障害、視覚障害教育、地域の見えない・見えにくい方への支援等について発信していく必要がある。ご意見を頂戴しながら、新しい取り組みが求められる部分や、地域の方々が本校の発信についてどのように考えているか等を、8月に開催予定の「切れ目ない支援部会」でも取り上げたいと考えている。 (3)質疑 委員B:ホームページの更新が6月に11回あった。良い取り組みである。 委員E:横浜ゴムと盲学校は防災訓練を一緒に行っていたが、もっとコミュニケーションを取りながら実施するのが良いと考える。 委員C:授業改善と人権について、校長として具体的な計画があるかを知りたい。 校長 :授業改善はどの学校でも目標とし、常に課題でもある。昨年の反省として、授業をしっかり見ることができなかった。職員に授業を見せてほしいと依頼した。授業案や授業計画の提出も求めている。特に専攻科の授業は見たことがない。教員の連携も確認したいと考えている。次は、教員同士が授業を見て学び合える仕組みを構築する予定である。人権については、事あるごとに話をしていくことが重要であると考えている。 委員C:学校運営協議会の委員に、何を期待しているかを伺いたい。 校長 :視覚障害教育では、実際の体験が重要である。この点を外部との連携により取り組んできた。体験の場をどのように作るかを考えなければならない。外部との連携は教員が開拓している。委員の皆様に相談し体験の場を作っていただけないかと考えている。 委員C:地域の方が先生方の授業を見るのも良いことである。学部を超えて授業の内容を議論してほしい。茨城県の特別支援学校では、校内研究協議にコミスクの委員が参加している。委員は視覚障害の授業を知らないため、こうした方法を取り入れることは有効であると考える。 委員F:町内会の祭りの中で、体験的なマッサージを実施してもらっている。本格的な交流として、まだまだできることがあるのではないかと考えている。また、特別支援学校としての特殊な設備があるがインフラは老朽化している。働き方改革が求められる中で教職員が苦労していないか懸念している。 委員D:職員が授業を見合う仕組みづくりを、どのように行っていくのか関心がある。園では、ロールプレイ(ロープレ)の時間を取り入れている。1回30分で、職員が子どもになりきり20分間ロープレを行い、10分間意見交換を行っている。ロープレの時間は有意義であり、ロープレによる保育公開を行うことは、アグネス園がどのような発達支援をしているかを地域に発信するために必要であると考えている。また人権研修を定期的に行うことで、職員の心の中に染みつき、子どもたちに伝わっていくと考えている。 委員G:子どもが小5で、3歳から盲学校に在籍している。子どもを通して先生方と話す中で、丁寧に対応していただいている。授業内容も、全盲で重度の知的障害を併せ持つ子どもに対して、先生方が1対1で子どもの様子をキャッチし、丁寧に見ていただいており感謝している。ホームページはあまり見ていない。PTAとしてもどのように発信していけるかを検討していきたい。 司会 :生徒が「入りたい」と思える学校づくりを目指して、努力してもらいたい。 学校教育計画について承認にかける。:委員の拍手により承認される。 4学校評価部会 (1)部会について:事務局(副校長)より、部会についての説明及び有識者による評価を含めた年間の流れについての説明を行う。 (2)質疑 委員B:学校評価システムとは何か。 校長 :県から提示される各学校のミッションがある。これを元に4年間の目標を定め、1年ごとの取り組みの評価を、中間と年度末に学校運営協議会委員から意見をもらい次年度につなげる。このPDCAサイクルのことを学校評価システムと言っている。 委員C:外部の評価を受けて、公表するまでがシステムとなる。 委員E:学校評価システムに学校運営協議会のメンバーはどう参画すればよいのか。活動内容を具体的に示していただけると助かる。 校長 :今回校長から示した目標を承認していたがいたのものがP。実施するのがD。中間評価や最終評価がCとなる。今のお話で中間評価や最終評価で具体的に何をしたかを見える形にする必要性を感じた。学校独自の言葉や文字が多く文書量も多い。わかる形で中間、最終評価ができるか課題をいいただいたと思う。 委員C:他校でももっとわかりやすくして欲しいと言われた。先ほど授業、人権、発信を承認したので、3つに絞り次回具体的にどうしたのかを説明してもらい、評価につなげてはどうか。 委員F:これら3つに対して〇×△で示すような形がわかりやすい。 委員C:以前、そのような形を学校運営協議会用につくったことがある。 委員C:アンケートを取る時に教員も自己評価をするが、教員は、評価を辛くつけがち。良いことはいいとして、自らを褒めて欲しい。評価に取り入れて欲しい。 司会 :これで部会を終わる。   5切れ目ない支援部会 (1)8月28日実施「切れ目ない支援部会」の持ち方について:事務局(副校長)より8月の部会について趣旨説明を行う。  切れ目ない支援部会では、就学前や卒業後に関わる機関、企業、福祉施設等とのつながりなど、ライフステージの時間軸に沿った「タテ」のつながり、地域の教育機関や地域資源などとのつながりなど、地域社会との「ヨコ」のつながり、これら「タテ」と「ヨコ」のつながりにおける、切れ目ない連続した支援の構築を目的として、熟議と協働を行うものである。  今年度の切れ目ない支援部会では、「ヨコ」のつながり、平塚盲学校の地域社会への情報発信に関する熟議を行う予定である。  ついては、8月28日(木)午前10時より、切れ目ない支援部会の全体会を開催する予定である。内容としては、平塚盲学校のもてる資源・強み・魅力を地域の中で活かす方策、加えて、地域の力を学校教育に活かしていくための情報発信についても皆で考えたい。具体的には、以下のような議題を想定している。 ・平塚盲学校の強み・魅力は何か ・平塚盲学校が発信したい(発信すべき)ことは何か ・地域社会の方々にとって発信して欲しいことは何か ・どのような発信のしかたが良いのか  これらの議題について、学校職員と委員の皆様をはじめとする地域の皆様が交わり、熟議を行う場としたいと考えている。8月28日の全体会ではこのようなことについて考えたい。  今日はその前段として8月28日をよいものとするためにどんな形の討議になればよいのかを委員の皆様から、付箋とサインペンを使って意見をい交わしたい。 (2)質疑 委員C:文部科学省よりコミュニティスクール推進員(CSマイスター)として任命されている。全国には33名の推進員が配置されており、それぞれが小中学校を担当し、「熟議」という言葉を用いて検討を進めている。  学校を活性化するため、本校でも部会を1回増やし、学校全体、地域と保護者、生徒が一堂に会して熟議を行いたいと考えている。これは全国的にも初めての取り組みであり、学校の課題を解決していきたい。 「熟議」とは、複数の関係者が集まり、課題解決に向けて「熟慮」と「議論」を重ねる対話のことである。互いの意見を尊重し、様々な立場からの意見を出し合い、議論を深めることにより、より良い結論や合意形成を目指す。すなわち、問題解決を目的とする対話が熟議である。  今回は、体験ぐらいの気持ちでよく、何を行うのか、どのように熟議を進めるのかは、こちらでファシリテートさせていただく。 まずテーマについて、「盲学校の?(はてな)」ということを思い付きでよいのでこれから5分程度の時間で付箋に書いて欲しい。その後、発表してもらう。 この後、出席者各自が付箋に各自書きみ、全員の付箋を順番に提示した。各々の視点から、多岐にわたる疑問や知りたいことなどが数多く出された。 委員C:出されたテーマをカテゴライズしテーマを絞り込んだら、この1年でできること、3年でできること、将来の夢に分けそれをみんなで話し合い、それを集める。そのことをこの協議会で話し合い熟議することにする。第2回運営協議会で話し合う。熟議とはこのようなものだという理解を深めるために今回実施した。8月に向けて校長がテーマを決め、このことについて話し合ってほしいという流れをつくればよい時間がつくれる。なぜ盲学校のことを発信したいのか。 校長 :この学校や見えないと言う世界を知ってほしい、知ってもらうことで地域への支援ができる、支援の手が届いていないところに届く。 委員A:盲学校は学校だから子供たちが入学するところだと思っていたが、そうではなく見えなくなった人が50、60歳でも入学している。そのことは知られていない。それらを知ってもらうことで地域のニーズとマッチすれば入学者も増えると思うし、生徒が減ることは学校としてはよくないと思う。 事務局(副校長):出された内容を見ると「学校に関すること」「授業に関すること」「生徒に関すること」の三つにカテゴライズし、それぞれの視点から深掘りできるよう提示すればよいのではないか。 委員C:何を発信したいのかを具体的に話してほしい。こういうことを発信したいなら、次はこう発信するのだということを検討する。 委員F:地域の人間としては接点がなかった。町内の祭りでマッサージをしてもらって接点は持てたりはしたが、このように話をする方法で接点を持てばチャンネルができる。アイディア・意見が出てくるのは素晴らしい。 委員E:盲学校のことを今まで知らなかった。人は、興味を持ってもらえば調べてくれるし、面白いことは他の人に話したくなるので口コミが広がる。話せるネタがあるとよい。これを見たらとてもよかった、いつでも行けるから行ってみたらといえるもの(発信の形)を考えたい。 校長 :やってみたいことについての意見はいろいろ出て来た。今後いただいた意見を参考にテーマ設定したい。職員も混じり合ってほしいし、幼小学部と保専部の職員も意見交換して欲しい。また冒頭でホームページのこと(更新が積極的にされていることに気づいた)を言ってくれたことは、広報チームの職員に話すことで喜んでくれるだろう。整理させていただき、そのようなメンバーでどのような検討ができるかを考えたい。 司会 :学校の意見をまとめて8月28日に臨んでほしい。これで切れ目ない支援部会を終了する。 その他の話題 委員A:ロータリークラブで去年の夏に小さい子から大人までファミリーに来てもらい船に乗り湘南の風を感じてほしいとイベントを企画した。雨が降る中で烏帽子岩を回り、プールに魚を泳がし子供たちに魚を触ってもらい、最後はBBQし焼いて食べてもらった。今日の話で出たように子供たちと触れ合うと子供たちのことがよく分かり素晴らしい発見がある。ぜひ委員のみなさんも触れ合ってほしい。 委員C:サポートオフィスは今年度から独立した組織となり、教育委員会の所属となったため、本来は委員を受けない方がよいとは思うが、昨年度からの繋がりで受けさせていただいた。また盲学校からもサポートオフィスに夏の実習で本保の生徒が来てもらえる繋がりができたことに感謝したい。 6閉会 校長 :いろいろな意見が出され活気ある部会となった。世の中の変化がある中で、盲学校の変わらない方がよいところ、変わった方がよいところがあると思いますので、委員の皆様からのご意見をいただき今後も進めていきたい。 以上