ひとこまコラムリターンズ 第16走者

あなたのとっておきの1冊はなんですか?   2019/12/18更新 

『鮨』


『鮨』
長山一夫/与田弘志【著】
ピエ・ブックス
(2003/10)

 彼は、颯爽と図書準備室の扉を開けて現れた……。
 突然の来訪に驚いていると、彼は「『鮨』って本知っていますか?」と一言だけ告げて、書棚へと消えていった。
 しばらくすると、一冊の本を両手で大事そうに持って私の前へと現れ、「この本無性に読みたくなる時があるんですよね。」といい、手に持っている『鮨』という本の魅力を楽しそうに語り始めたのである。
 そのとき話してくれた内容を詳しく思い出すことはできないが、図書委員会通信のおすすめ本紹介コーナーにて、彼がその『鮨』という本への愛を明文化してくれた。
 「鮪、鰹、鰯……彼らが職人の手を経て生み出される"鮨"は、各々の"旬"にその旨みを最大限に開花させるーむろん、それを正しく楽しむ為には必然的に食べ手の知識が要求される。旬に始まり、料理法、食感……その全てが一冊の本に最上級の鮨の図録を添えて記されている。その優美さは食さずとも人を感動させる力を持つ。その鮨は日々の勉学に荒んだ学生の心に活力と食欲を与えるだろう」

 読んだ人に、「私はとてもこの本が好きなのだ」と感じさせる文章ではないでしょうか?私は、本を好きになるかどうかは、思わず「面白い!」「好き!」と思えるような本に出会えたかどうかなのだと思っています。
 1人でも多くの生徒さんが、彼のように「好き!」と思える一冊に出合うことができるよう、できることからこつこつと頑張りたいと思います。


<峯山>
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