ひとこまコラムリターンズ 第26走者

始動!!図書館新聞   2020/11/05更新 

『峠』


『峠 上・中・下(新潮文庫)』
司馬遼太郎【著】
新潮社
(2003/10)

 「あっ!上巻がなくなっている!!」
 「一年生が借りてくれたよ。普段、時代小説は読まないけど、読みたくなったって。」
 「よし!やった!」

 今年度、創刊した図書委員による新聞『潮騒』。編集長が、「渋いかなぁ〜長いかなぁ」と迷いながら紹介してくれた一冊を、一年生が借りてくれました。
 いつも通りの始まりとはいかなかった、2020年。図書館オリエンテーションを満足にできなかったことを受け、図書委員が挑戦してくれたのが図書館新聞の発行でした。
 担当メンバーは夏休みの間に各自で記事を書き、熱心に編集作業をして創刊号を発行しました。だからこそ、新聞を読んで興味をもってもらえたことに気持ちが弾みます。
 「次の試験が終わったら、次号を発行しよう。今度は一年生メンバーに編集作業を伝えていこう。」
 率先して考えてくれる編集長や3年生のおかげで、新聞担当班は盛り上がります。
 さて、編集長が喜びながら帰った後、ひょっこり書架の間から現れたのは、本を借りてくれた一年生。
 「あれ!?今の会話、全部聞こえていたよね?」
 こくりと笑って頷く姿に、図書館が学年を超えた繋がりの場となっていることを嬉しく感じました。



<鹿島>
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