ひとこまコラムリターンズ 第65走者

「この図書館イイですよね〜。」   2024/1/26更新

『夜廻り猫』
『夜廻り猫』
 深谷かほる【著】
 講談社(ワイドKC)
 (2017/03)

 予約が付いた延滞本に返却督促状を出した。平身低頭で返却しに来てくれたが、3カ月も延滞してまだ読めてないという。「先生、忙しすぎだよ。休もうよ。」というわけで、この本をおすすめしてみた。図書館をよく利用してくださる先生なので、てっきり読んでいると思って最新刊を案内したのだが、なんとまだ読んでいなかった!ならば尚更、ぜひお疲れの先生に!ほろりと泣けるこちらを、1巻からぜひ!すると、ほかの新刊も合わせて抱えるほど借りてくれた。貸出手続き中、カウンター前の新着本平置きコーナーを眺めながら「やっぱり、この図書館イイですよね〜。」とポツリ。その声は延滞を平謝りしていた時より心なしか高めのトーンになっていた。
 涙の匂いを辿って、涙に濡れる心に寄り添い、励ましてくれる夜廻り猫・遠藤平蔵。平蔵は言葉を喋れる猫だけど、猫だからたいてい励ますくらいしかできないけれど、心が泣いてしまう夜には、ただそばにいるだけでも、一緒にあったかいご飯を食べるだけでも、どれほど支えになることか。8コマ漫画に個性的な猫仲間たち、やわらかくてホッとする手書き文字も可愛い。忙しすぎたり、心がちょっと疲れてしまった時に、読み終わったら涙を拭いて、顔を洗って、泣いたらおなか減っちゃった!ご飯食べよ!と思える本。絶妙に簡単チープで、それでいて、これ絶対おいしいじゃん!と思うご飯レシピも必見!

<巣づくり5年目>
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