更新日:2021年3月9日

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けやき第182号

「Fun To Learn」 の 先にある未来

10月、11月と秋が深まってきました。秋と言えば、「食欲の秋」「スポーツの秋」「芸術の秋」・・・特に今年の10月は、「ラグビーワールドカップ」での日本代表の大躍進がありました。一方では、台風19号では河川の氾濫等による甚大な被害があり、多くの方が被災されました。被災地の一日も早い復興と、お亡くなりになった方々のご冥福を心からお祈りいたします。

さて、スポーツと言えば、来年2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されますが、先日、あるテレビ番組で2016年リオデジャネイロパラリンピックで銀メダルを獲得した「火の玉ジャパン」ボッチャチームの監督のお話を聞くことができました。この監督は福島県の特別支援学校の先生で、子どもたちにスポーツの楽しさを知ってもらおうとボッチャを始められたそうです。そして、監督としてチームを率い銀メダルを獲得するのですが、そこに至るまでに、指導者として大きな転換期があったそうです。以前は、熱血指導で、あなたにはこのボールがいい、こういう投げ方がいい、と細かく指示を出して成果を上げ、国際大会にも出場することができました。しかし2008年の北京大会で予選を通過できず、そのとき選手達に「どうだった?」と問いかけると、「監督が選んだボールが実は手から離れにくくて投げにくかった」など初めて選手の気持ちが聞けたそうです。それからは、指導方法を変え、選手達の思いを尊重し、「選手が何をしたいか?」を問いかけ、声を聴き、そのために環境を整えたり、サポートをするようにしたということです。すると、選手達は、自分たちで考え、自ら行動するようになり、めきめき力をつけて、銀メダルを獲得するに至ったということです。

本校では、「Fun To Learn~主体的・対話的で深い学びの実践」をスローガンに「学ぶことの楽しさを感じる授業改善とその実践」に取り組んでいます。「火の玉ジャパン」は大人の方々のチームですが、子どもたちとかかわる学校の教員としても「主体的」に学び、考え、行動すること、子どもたちの思いを尊重することの大切さをあらためて感じさせてくれるエピソードでした。

「~一人一人の児童又は生徒が、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるようにすることが求められる。~」これは、新学習指導要領の「前文」にある文章の一部です。

未来の「主体」は子どもたちです。私たち大人は、主体者としての子どもたちを尊重し、子どもたちの可能性や力を信じ、子どもたちの声をしっかりと聴きながら、地域で子どもたちを育てていきたいと考えます。これからも、ご家庭や地域の方々のさらなるご理解とご協力をよろしくお願いします。

(教頭 田中 みか)