更新日:2021年3月9日

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けやき第186号

すべての子どもたちに「Fun To Learn」を!

平成で始まった今年度、5月に令和に改元され、気付けば令和も2年となりました。また、今年度も残すところ2週間余り、例年ならば卒業式や修了式などの年度の締め括りの行事を行うところですが、今年度は過去に例を見ない状況となりました。新型コロナウィルス感染症対策により3月2日(月曜日)より3月25日(水曜日)までの突然の臨時休業となり、子どもたちや保護者の皆様方は当惑されたことと思います。我々教員もまた同様でした。特に、一堂に介しての卒業式実施の有無の判断は大いに悩みました。その判断においては、新型コロナウィルスにいつ感染してもおかしくない、または既に感染しているという想定で行いました。当然のことながら子どもたちの健康と安全を最優先しましたが、高等部3年生は成人に近いことと学校教育の最後の場となることから、規模を縮小し希望参加制での全体実施としました。子どもたちや保護者の皆様方のそれぞれの思いがあると思いますが、ご理解をしていただければ幸いです。

さて、昨年度途中から掲げた教育スローガン

Fun To Learn~主体的・対話的で深い学びの実践~」を旗印に、校内研究や創立50周年記念プロジェクト、そして日々の授業実践に取り組んできました。瀬谷養護学校の恵まれた教育環境を十分に活かす教育を進めてきていますが、この取組に終わりはありません。日本社会は日々、変化しています。学校を取り巻く教育環境も同様です。これから10年、30年、50年先の特別支援学校は大きく変わっていると予測できます。IoT( Internet of Things)により、日常のあらゆるものがインターネットに接続されます。究極はヒトがインターネットに接続され、ネットワークの一部となるだろうと思います。それらはAI(人工知能)等の技術進歩に大きく関係しています。そして、いずれその技術が学校現場へ導入されるはずです。なぜ導入されるかと言えば、確かに新しい技術による教育効果も見過ごすことはできませんが、一番は大きな経済効果が見込まれるからです。そして、その導入によって学校現場は、劇的に変化するだろうと考えます。そして、必ずそういう未来はやってきます。やがてやってくるそのような未来をきちんと見据えた学校として、すべての子どもたちが「FunTo Learn(学ぶことの楽しさ)」を実感できる教育実践を進める瀬谷養護学校であり続けたいと考えています。

ところで、将来の教育を考える上で外せないものの一つとしてインクルーシブ教育があります。神奈川県では3年前、高等学校にインクルーシブ教育実践推進校3校をパイロット校としてスタートさせましたが、次年度より新たに11校が加わり全14校となります。このように神奈川県では着々とインクルーシブ教育のシステムづくりが進んでいます。これから先の教育を考えたとき、究極の目標はフル・インクルージョンだろうと思われます。それは、障害の有無にかかわらず、すべての子どもたちが一緒の場で、それぞれに適切な教育が受けられるということです。フル・インクルージョンへの道のりはとても長いと思われます。きっと、前述した技術革新による学校現場の変化のほうが先に訪れるだろうと思いますが、フル・インクルージョンに向けて確実に歩む必要があると考えます。

最後になりましたが、保護者の皆様そして、地域の皆様には、これまでの御理解と御協力に感謝し、次年度も引き続き瀬谷養護学校を応援してくださることをお願いいたします。

(校長 加藤 裕之)