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 Always do what you are afraid to do
―最も困難な道に挑戦せよ―
 校長 田中 和也(第25代)

校長2025 神奈川県立湘南高等学校のホームページをご覧くださり、ありがとうございます。 

 令和6(2024)年4月に着任し2年目を迎えました校長の田中 和也(たなか かずや)です。どうぞよろしくお願いいたします。 

 湘南高校は、大正10(1921)年に神奈川県立湘南中学校として開校し、創立103年目を迎えました。初代校長の赤木愛太郎先生が、「日本一の学校」を目標に渾身の力で学校経営に取組まれ、「智・徳・体 三育の調和的発達」、「天分発揮」の校風を確立なさいました。以来、湘南高校はその理念の下に、日本はもちろん世界の各分野で活躍される多くの優れた人材を輩出してまいりました。

 現在、本校に通う生徒たちはその伝統を大事に受け継ぎながら、自由で伸びやかな校風の下、「Always do what you are afraid to do-最も困難な道に挑戦せよ-」を合言葉として、「学習活動」、「学校行事」、「部活動」のすべてに全力で取り組んでいます。この三つの教育活動のスパイラルな展開を経験することで、生徒たちは「見える学力」と「見えない学力」の双方を向上させ、極めて高いレベルの文武両道を実現させるとともに、逞しさと思いやりを兼ね備えた「国際社会のリーダー」として活躍する素養を体得していきます。

 大事な伝統の一つに校歌があります。本校の校歌は、創立12年目の昭和8(1933)年に作詞 北原白秋、作曲 山田耕作によって創られました。依頼を受けた白秋は本校にまで足を運び、学校周辺を漫歩しながら詩想を得たそうです。この校歌は学校行事等を中心に様々な場面で歌われています。特に、入学式後に行われる合唱部による校歌紹介は、新入生への素晴らしいプレゼントとなっています。毎年実施される「青春 かながわ校歌祭」でも、大勢の卒業生の皆さんによって、声高らかに♪秀麗の富士を高く~♪と歌い上げられています。

 また、応援団の存在も伝統校ならではのものでしょう。現在は各クラスから応援委員として選出された生徒たちで組織されています。校歌はもちろん応援歌なども古式ゆかしき演舞とともにしっかりと受け継がれ、行事等で披露されています。4月に行われる対組陸上記録会では、閉会式前に応援団が演舞を披露し、チアの演技披露とともに会場を大いに盛り上げてくれます。

 脈々と受け継がれる伝統とともに、本校は平成29(2017)年に県教育委員会から「学力向上進学重点校」に先行指定され、大きな期待を担っています。その取組の中に、国際人として欠かせない異文化理解や実践的英語コミュニケーション能力の育成があります。本校では、平成24(2012)年より同窓会である湘友会の支援を得て、世界を代表する大学での講義や学生との交流を主なプログラムとした本校独自の海外研修旅行を実施しており、今年も3月20~28日にアメリカ・シカゴでの研修旅行を実施しました。シカゴ大学見学や模擬授業、現地ハイスクールの生徒たちとの交流や、現地に在住し活躍されているOB・OGの方々との交流等を通した研修を経て、参加した生徒たちは世界という舞台で活躍したいという高いモチベーションで帰国しました。

 また、都立西、日比谷、埼玉県立浦和、浦和一女、千葉県立千葉、船橋、神奈川県立柏陽の首都圏公立進学校で構成される交流会において、毎年7月にアメリカ・スタンフォード大学・メンローカレッジを舞台に実施される「次世代リーダー養成プログラム」や、神奈川県の学力向上進学重点校・エントリー校18校からの希望者が参加する海外研修などの機会もあります。

 湘南生たちは自分自身を磨き上げる幾つもの有効な機会を的確に生かし、それぞれのwell-beingに向かって勉強・行事・部活動の三兔を追いかけていきます。最難関大学合格がGOALではないのです。その先にあるそれぞれの人生を謳歌するために、自分も周囲もともにwell-beingの達成をめざすために懸命に努力する湘南生たちを、我々教職員も全力で支援していきます。何卒本校の教育活動にご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。

 中学生の皆さん、ぜひ湘南高校で挑戦の毎日を送りましょう。