横浜緑ケ丘高等学校 > 学校概要 > 学校長より > 平成31年度(令和元年度)の出来事 > 11月の出来事
更新日:2022年8月3日
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11月30日(土)に第3回の学校説明会を開催しました。10月に行った第2回を上回る1,000名の中学生・保護者の皆様がご来校くださいました。「緑高とは」の生徒と校長の座談会コーナーでは第1回にはお話しできなかった「学びの奨励基金」の体験談を第2回に引き続き紹介してもらいました。第2回では深澤さんが将来国連で難民の教育に携わりたい、とフィリピンへボランティアに行った話を、今回は佐々木さんが大学の先生とカンボジアの高校で理科実験講座を行った報告をしてくれました。いずれも将来の自分の希望をかなえる大きな一歩となったと思います。また、授業や部活動、日々の生活など様々な話題が出ました。毎回思うことですが、台本もなく、生徒が私の質問に正直に答えてくれるので、「授業で自分をしっかり持っていないとスマホを出したり寝ちゃう生徒もいる」など学校としてひやひやする回答もあります。もちろん自分で律することが大切だ、という趣旨だと思いますし、教員は放置せずちゃんと指導しているはずですが、つくろうことなくこれが現実というスタンスは大切と考えます。私たち教員もさらに集中できる授業を行えるよう授業改善に努めることは言うまでもありません。
食堂も営業してくれたので、自慢のから揚げやおにぎりを召し上がっていただけたのではないでしょうか。部活動も見学の勧誘を積極的に行っていました。部活動を一生懸命やりたいのだが、そういう生徒もいるのか、というご質問も受けました。もちろん、たくさんいます。学校見学は年内12月24日(火)まで受け付けております。お電話でご予約ください。
緑高セミナーの第2回の記事をアップしてもらって後から気がつきました。第1回の記事を載せていませんでした。すみません。
ところで、緑高セミナーとは何ぞや。
緑高セミナーは、もともと様々なジャンルで活躍する第一線の社会人をお呼びして生徒に世の中の多彩な切り口に気づいてほしい、視野を広げてほしいと始まった教養を深める講座です。総合的な学習の時間の導入に伴ってその一環になった時期もありました。基本は生徒の知的好奇心を刺激し、深い学びの世界へいざなう入口となるものです。現在は講師として卒業生を中心にお願いし、生徒だけでなく職員、同窓生、地域の方々にも広く参加を呼びかけています。毎回プロフェッショナルならではの味わい深い内容が心に残ります。
今年度第1回めは10月19日(土)、金融庁でFinTech(暗号資産、いわゆる仮想通貨)の検査・モニタリングをなさっておいでの徳永 充さん(高校44期)でした。もう金融庁というだけでまったく普段無縁な私は当日までどのような講座なのか想像できませんでした。「金融リテラシーの向上とライフデザインの描き方」という演題から、生徒にしっかり働いて稼いで将来のために貯めるのだぞ、というお話かな、と勝手に想像していました。ところが、実際にうかがうとまったく違いました。もちろん働かなければお金が手に入りませんが、そのお金は何のために必要なのか、ライフプランを立てることが大切だということ、稼いだお金をどう管理するかで将来は大きく違う、ということです。これは生徒だけでなく、若手の職員にも聞かせたい内容でした。また、ビットコインで有名になった仮想通貨についてもなぜ流通が増えていて、なぜ大量に流出したのか、どのような危険性があったのかについて実際の現場を知っている徳永さんならではの臨場感あふれる解説により、通貨経済のしくみの一端を垣間見せていただきました。
第2回の緑高セミナーが、同窓会のホームカミングデー「緑のフェスティバル」が行われた11月17日(日)に開催されました。今回は高35期の織井優佳さんです。「経験が自分をつくる!」という演題でした。織井さんは朝日新聞の記者で鎌倉支局長として活躍しておられます。かつて「地学部OBが発見した小惑星を『緑高地学』と名付けた」という内容の記事を書いてくださったこともありました。高校時代から現在に至るみちのりをもとに、東大の受験、大学院生活や地方での記者経験がご自分の現在とどうかかわるのか、を実に生き生きと語ってくださいました。
飾らないお人柄でとても親しみやすい織井さんの講演は生徒も卒業生も引き込まれて聞き入っていました。私は現在のお仕事と一見全く関係なさそうな理系研究の経験が取材時の「知らないのが当たり前」につながっている、という部分にとても共感できました。これからの時代、文系も理系も区別がなくなると思っています。そんなときに不必要な経験など一つもないのだとあらためて実感できました。