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更新日:2023年3月13日

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校長より(令和2年度)

校長よりご挨拶

横須賀南高校のホームページをご覧いただきありがとうございます。

私は4月に着任いたしました校長の布施和久と申します。どうぞよろしくお願いいたします。横須賀南高校は旧大楠高校と旧横須賀明光高校が再編統合され普通科(クリエイティブスクール)と福祉科を併置する全日制の高校として令和2年4月に開校したばかりの新校です。本校は小規模なため教員と生徒の距離が近く面倒見のよい学校です。豊かな人間性や社会性を培い社会的・職業的自立に向けたキャリア教育を重視しています。

私たち職員一同「チームみなみ」として横須賀からこれからの共生社会に貢献できる人材を育成するという情熱を持ち、生徒とともに新しい歴史を作っていこうと決意しています。そのためには保護者の皆さまや地域の皆さまのご理解、ご協力と応援が必要です。新生横須賀南高校の教育活動へのご支援をよろしくお願いいたします。

横須賀南高等学校

校長 布施 和久

始業式のメッセージ

横須賀南高校の皆さんおはようございます。私は校長の布施和久と申します。この4月に着任したばかりなので皆さんに会うのは初めてとなります。

本来ならば皆さんの顔を見ながら直接お話をしたかったのですが現在の状況を考えて放送による話としました。

3月からここまで新型コロナウイルスの影響で学校が休校になり不安な気持ちだっただろうけど学校に協力をしてくれてありがとう。そして、今日は新しい学校である横須賀南高校の始まりの日です。皆さんは横須賀南高校の1期生と2期生になります。そのスタートの日に学校に来てくれてうれしいです。でも今一番大切なことは自分の命を守ることと他人の命を守ることです。その気持ちを忘れずに行動してください。

この期間皆さんは学校に行き、勉強をしたり、部活をしたり、友達と話したりするというあたりまえのことがどんなに大切なことか気づいたでしょう。何でもない平凡な日常がかけがえのないものだとわかったと思います。だから一日一日を大切に生きていかなくてはいけません。あなたたちは横須賀南高校のパイオニアなのです。誰もまだ歩いていない道を切り拓いて道を作っていくことがあなたたちの役目です。どんなに細い道でもいいから私たちと一緒に道を作っていきましょう。期待しているからね。

これから先も学校が正常に再開されるにはもうしばらく時間がかかります。横須賀南高校の1期生、2期生ということを忘れずに責任をもって生活してください。そのためには自分のやるべきことをしっかりやることです。まず健康管理をしっかりして不要不急の外出や感染のリスクがあるような行動は慎んでください。そして、学習課題が出ますのでそれに真剣に取り組んでください。提出をしてもらいこれが成績の評価の材料の一つになります。また、本を読んだり自分の進路のことを考えたりしてください。不安があるかもしれませんが学校から気持ちが離れないようにしてこの辛い状況を乗り越えていってください。でもどうしても心配な時は相談してくださいね。私たちはいつでも皆さんを応援しています。いっしょにがんばっていきましょう。

令和2年4月7日

新入生の皆さんへ

横須賀南高校の新入生の皆さん、こんにちは。私は校長の布施和久と申します。よろしくお願いいたします。

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、神奈川県教育委員会の指示のもと、5月6日まで臨時休校となっており、皆さんの身体や心の健康を心配しています。また、その影響で4月8日に予定していた入学式も延期となり、皆さんが新たな生活をスタートさせることができない状況が続いていることに胸を痛めています。皆さんは4月からの高校生活の始まりに大きな期待と希望を持っていたことでしょう。私たち職員も皆さんを迎え入れる準備をし、皆さんに会えることを楽しみにしていたので残念な気持ちでいっぱいです。そんな不安な気持ちの中、状況を理解し、ここまで学校に協力をしていただいた皆さんと保護者の方に感謝申し上げます。

今は、「いつから学校に行けるのだろう。」「勉強が遅れてしまうのではないか。」「始まりが遅くなって友達ができるだろうか。」といった不安があるかもしれません。でも私たちはあなたたちを待っています。学校が再開したら全力であなたたちを応援します。だから、あせらずに今自分ができること、やるべきことに取り組んでください。この世に無駄なことは一つもありません。何より今一番大切なことは自分の命を守ること、他人の命を守ることです。健康管理に努め、不要不急の外出をせず、感染のリスクがあるような行動は慎んでください。それでも心配な時、苦しい時は学校に相談してくださいね。

横須賀南高校は新しい学校です。その新しい学校の歴史を作っていくのはあなたたちです。今持っている「新たな気持ちで横須賀南でがんばろう!」という気持ちを忘れないでください。新校を前に進めていくには皆さんの力が必要なのです。学校が再開される日まで身体と心の準備をしてくださいね。

学校がいつ再開されるか不透明な状況のため、今後の学習のことを考えて皆さんに教科書と課題の一覧文書を配付しますので4月21日に発信したマチコミや本日掲載したホームページの案内を読んでください。

この苦しみを乗り越えた先に見える学校という場所は、皆さんにとってもこれまでとは違った場所として目に映るかもしれません。私たちは、学校で皆さんと共に過ごせるあたりまえの日常が一日も早く戻ることを願っています。一緒にがんばっていきましょう。

令和2年4月23日

横須賀南高校の生徒の皆さんへ

国の緊急事態宣言延長を受けた県の実施方針により県立学校も5月31日まで臨時休業とすることになりました。休業が延長されたことでこれまで以上に皆さんの心身の健康を心配しています。先が見通せない不安と焦りの中で皆さんがどんな気持ちで毎日を過ごしているのか想像するだけで胸が痛くなります。

こんな時に大人はよく「こういったことも後になるといい経験だったなって思えるよ。」と言います。それは嘘ではありませんが、そんな先のことを言われても今が辛い皆さんにとっては単なる気休めにしか聞こえないかもしれません。だからこそ今日を大切にしてください。今日がなければ明日はありません。現在の向こうに未来はあるのです。自分が今日できることに誠実に取り組むことが皆さんのやるべきことです。その積み重ねが未来の成長につながります。自分が新校を作っていく一員であることを忘れず、与えられた課題に取り組み、責任ある行動を心がけ、学校が再開されるまで気持ちと身体の準備をしてください。

人生とは学びの連続です。学びは日常生活の中すべてにあります。人はいつでもどこでも学ぶことができます。学校の課題に取り組むほかに、料理をする、掃除をする、本を読む、音楽を聴く、ニュースを見る、上級学校の情報を集める、興味のある職業(仕事)について調べる、家の手伝いをする、散歩をする・・・。今学べることを学べるところから吸収してください。そういった時間がまちがいなく皆さんを成長させます。とくに1年生の皆さんは入学式もまだできておらず不安だと思います。でも大丈夫、必ず入学式ができる日が来るし、高校生活を楽しむ時間もやって来ます。焦らずに待っていてください。皆さんが困ったこと、不安なこと、心配なことがあれば遠慮なく学校に連絡してください。学校には学年の先生の他にスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの先生もいます。

最後に私の好きな言葉を皆さんに紹介します。「艱難汝を玉にす」(かんなん なんじを たまにす)という言葉です。ちょっと難しいかもしれませんが「艱難(苦労)が汝(あなた)を玉(宝石)にする」→「地中から掘り出された原石が磨かれて初めて美しい宝石になる」→「人間は苦労・困難を乗り越えることによって立派な人間になる」という意味になります。私は皆さんに困難を乗り越え、強くて優しい人間になってもらいたいのです。そして、横須賀南高校をそういった逆境(苦しみ)を知っているからこそ、その分人に優しくできる生徒が集まる学校にしていきたいのです。

私たちはいつでもあなたたちを応援しています。あなたたちとつながっています。必ずやってくる学校再開の日に向けて健康に気をつけながら、今自分がいる場所で成長しましょう。

令和2年5月8日

入学式のことば

まず始めに、今日の入学式は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、県教育委員会の指示のもと、新入生の皆さんと教職員だけで行います。保護者、来賓の皆様にはご容赦いただくとともに、ご理解いただいたことに深く感謝いたします。

さて、あらためて横須賀南高校の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。私は校長の布施と申します。2か月遅れの入学式になってしまいましたが、私たちは皆さんの入学をずっと待っていました。196名の皆さんの顔を見ることができてうれしいです。

これまで不安な思いを抱えながら生活をしてきたと思うけれど、学校に協力をしてくれてありがとう。いよいよあなたたちの高校生活が始まります。

横須賀南高校は普通科と福祉科がある、新しい学校です。あなたたちはその新しい学校で、3年間学ぶ初めての学年です。胸を張って誇りを持って高校生活を送ってください。入学にあたり、私から皆さんにお願いしたいことが二つあります。一つは、「横須賀南高校を好きになってください。」ということです。皆さんが自分たちの手で作っていく新しい学校である、この横須賀南高校を好きになればきっと横須賀南高校は素敵な学校になっていくはずです。

もう一つは、「人を傷つけたり、人が嫌がったりすることをしない、言わない人になる。」ということです。本校の学校教育目標には、皆さんに身につけてもらいたい「福祉の心」というものがあります。これはその「福祉の心」の一つです。皆さんには自分と他人を大切にできる、優しい人になってほしいのです。苦しみを乗り越え、強くて優しい人になってもらいたいのです。そして私は、横須賀南高校を、自分が苦しみを知っているからこそ人に優しくできる人が集まる学校にしたいのです。

これから高校生活を始めるにあたり、「やり直そう」とか「自分を変えよう」と決意している人がいると思います。でもコロナウイルスの影響でスタートが遅くなり、毎日登校できるようになるにはもうしばらく時間がかかります。そんな中で今は、「友達ができるかな。」、「勉強についていけるかな。」といった不安があるかもしれません。でも「横須賀南で頑張ろう。」「成長しよう。」という気持ちを持ち続けているかぎり大丈夫です。焦らず、ゆっくりとやっていきましょう。どうしても心配な時は、先生たちに相談をしてください。

今大切なことは、高校生として自分がやるべきことをしっかりやることです。まず自分の命を守ることと他人の命を守ることです。健康管理をしっかりして、不要不急の外出や感染のリスクがあるような行動を慎んでください。そして、家庭での課題学習と学校での授業に真剣に取り組んでください。これが今後、成績の評価の材料となります。

最後に、皆さんは横須賀南高校のパイオニアです。あなたたちには横須賀南高校の道を作っていくという使命があります。私たちは縁あってここで出会った仲間です。横須賀南高校を好きになって一緒に道を作っていきましょう。期待しています。

令和2年6月5日

全校集会(8月4日)の話

横須賀南高校の生徒の皆さん。おはようございます。校長の布施です。

本日は新型コロナウイルス感染拡大防止と熱中症対策のため放送による全校集会としました。新型コロナウイルスの影響で学校の始まりが遅くなり、その分夏休みのスタートも遅くなりましたが、きょうで一つの区切りとなります。ここまで皆さんは新型コロナウイルスへの不安に加えて新しい環境に対するストレスもあって大変だったかもしれませんがよくがんばりましたね。時々授業中の皆さんの様子を見に行くと落ち着いた様子で授業を受けていたので安心しました。

横須賀南高校はこれからみんなで作っていく新しい学校です。あなたたちにはまだ誰も歩いていない場所に道を作っていくという役目があります。皆さんはパイオニアなのです。そのためにも私は皆さんに南を好きになってほしいのです。友達や先生や校舎や教室を好きになり皆さんが学校に行きたいと思える学校になってほしいと思っています。人は一人では生きることはできません。私たちは人とのつながり、関わり合いで生きているのです。だからいのちを大切にしてください。あなたのいのちはあなただけのものではありません。私たちはともに生きています。私たちはいつでも皆さんを応援しています。人を思いやり、大切にできる優しい人になりましょう。そして、横須賀南高校を好きになって優しい学校にしていきましょう。

夏休み明けは8月24日から学校が始まります。後で担任の先生から話がありますが、現時点では8月28日まで時差通学が続きます。それでもいつ学校に来ることができるかわからなかった4月、5月の状況ではないからね。来る日が決まっているのだから必ず元気な顔で学校に来てください。約束ですよ。先生たちは待っています。

それでは新型コロナウイルスの感染予防と南高校のパイオニアとしての誇りを忘れずによい夏休みを過ごしてください。

令和2年8月4日

全校集会(8月24日)の話

横須賀南高校の生徒の皆さん、おはようございます。校長の布施です。

本日も放送による集会ですが、皆さん元気な顔をしていますか。8月4日の集会でも話しましたが休み明けに元気な顔で学校に来てくださいと約束しましたね。例年より短い上に新型コロナウイルス感染拡大防止のため行動を自粛するなどいつもとは違う夏休みだったかもしれませんが少しはリフレッシュできましたか。きょうからまた学校が始まることで辛いなと思っている人がいるかもしれません。でも人生は喜びも悲しみも楽しいことも辛いこともそれがずっと続くことはありません。始まればいつかは終わります。すべては過ぎ去り、この世に永遠というものはありません。高校生という時間を過ごすのも限られた時間です。だからすぐに諦めたり投げ出したりせずにまずは今を大切に生きましょう。生きていれば必ずいいことがあります。ゆっくりとあせらずにやっていきましょう。そして、苦しい時は一人で悩まずに先生や友達に相談してください。周りには皆さんを応援している人がたくさんいます。

さて、学校は9月中旬に前期期末試験があります。1、2年生は今年度初めての定期試験です。高校は義務教育ではありません。自分が今高校生としてやるべきことにしっかりと取り組んでください。それが今を生きるということです。3年生は進路決定に向けて大事な時期です。自分が将来なりたい姿を想像してそのためには今何をすべきかを真剣に考えてください。自分の人生は自分で切り拓いていかなくてはいけません。

この先学校行事も予定通りできるかわかりません。それでも私たちは前を向いて進んでいくしかありません。時間は止まってはくれません。仲間たちと協力しながら一緒に道を作っていきましょう。それが南のパイオニアである皆さんの役目です。まだまだ新型コロナウイルスも暑い日も続きます。時差通学も続きますが事故や体調に気をつけて学校生活に取り組んでください。

令和2年8月24日

開校記念式典の挨拶

横須賀南高校の生徒の皆さんこんにちは。校長の布施です。

横須賀南高校は4月1日に開校した新しい学校ですが、県の条例で学校が設置されたのは11月1日なので11月1日が開校記念日になります。本来はお客様をお招きして開校記念式典を行うのですが今年はこの状況なので大きな式典は行わず映像で皆さんにメッセージを伝えます。

南高校は普通科のクリエイティブスクールと専門学科の福祉科がいっしょになった学校ですが、こういった学校は神奈川県で一つしかありません。そのくらい期待されている学校なのです。だから皆さんは南高校に誇りを持って好きになってください。

皆さんは本校の学校目標を知っていますか。「人を思いやることができる福祉の心を持ち、社会で自立できる力を身につけて共生社会で貢献できる人間になる」これが本校の学校目標です。簡単に言うと「人が嫌がることを言ったりやったりせず自分と他人を大切にできるやさしい人間になろう」ということです。その目標を実現するために皆さんは南のパイオニアとして成長しなくてはいけません。

ここまで皆さんは新型コロナウイルスの影響で制限が多い学校生活の中よくがんばっています。学校に協力してくれて感謝の気持ちでいっぱいです。3年生は進路活動の真っただ中ですね。進路を考えるということは自分の人生と向き合うことだから正面から取り組んでください。応援しています。

2年生はこれから研修旅行という大きな行事が待っています。これまでの高校生活の中間発表です。学校の中心として成長した姿を見せてください。

1年生は高校生活に慣れてきましたか。高校は義務教育ではありません。自分の行動がそのまま結果となって自分に返ってきます。責任を持って高校生としてやるべきことに取り組んでください。

最後にもう一度言います。皆さんは南のパイオニアです。そこには大楠高校や横須賀明光高校の思いも引き継がれています。南を好きになっていっしょに道を作っていきましょう。

令和2年11月4日

全校集会(12月25日)の話 教頭より

新型コロナウイルス感染症のため、我慢を強いられる1年となりました。特に2年生の研修旅行中止に関しては、居たたまれない気持ちでいっぱいです。2年生の生徒たちに対し、申し訳ない気持ちでいっぱいです。もちろん、1年・3年の皆さんも様々な苦労があったと思います。

今、世界は出口の見えない、ある意味非常に暗い毎日を経験しています。それでも、たくさんの人々が、苦しい中で知恵を絞り工夫をしています。

医療関係者は言うに及ばず、プロ野球やJリーグなどのスポーツ関係や、芸能関係、交通機関、あるいは近くのスーパー・レストランに至るまで、可能な限り通常のサービスを提供し、日常生活が送れるように、多くの人々が必死に働いています。その中で、疲れ切ったり、人知れず苦しんだりしている人も少なくありません。まず、この事実は否定できません。

そしてこの状況におかれ、再度気づかされたことがあります。それは、今日と同じような明日がくるとは限らない、という当たり前のことです。現在の幸せな状況や、あるいは不幸がそのまま続くかどうか、誰にもわかりません。平凡な毎日を送りたい、と願っても、それが叶うかどうか、誰にもわかりません。

では、どうすればいいのでしょうか。少なくとも、毎日、その日を悔いなく有意義に過ごす意識を持つことが大切なんだろうと思います。有意義、という言葉を単純に言えば、無駄にしない、無意味なことをしない、と言えるかもしれません。それには、やるときはやる、オンとオフの切り替えを意識したいものです。

そして、皆さんの周囲にいる人、家族や友人を大切にしてください。自分自身のことも、大切にしてください。マスクをする、ということは今、本当に必要なことなのです。そして、無理せず、疲れたら休みましょう。困ったら、相談しましょう。

最後に、1月8日、皆さん全員が元気に登校することを願っています。

令和2年12月25日

新年の挨拶 副校長より

明けましておめでとうございます。副校長の金井です。

現在コロナの感染状況が大変厳しく、昨日は神奈川県にも緊急事態宣言が出されました。横須賀市や三浦市でも陽性者が多くなっています。

こうした中で必要なことは自分勝手な行動をしないということです。マスクをしない、友達同士近距離で大声で話す、今は我慢しなければなりません。家族・友人・周りの人のことを考えて行動してください。南高校の大きな目標に相手やほかの人の心や体の痛みが分かる人になる。ということがあります。相手の立場になって相手のことを考え行動できる人になるということです。こういう状況だからこそそのことを常に考えて行動してください。

ところで今の時期一日で一番寒いときはいつだかわかりますか?今日もその時間帯に雪が降っていたようですが、それは夜が明ける少し前の時間帯です。今の状況がまさにその時間帯です。欧米ではワクチンの接種が始まったと聞きます。日本でも薬やワクチンの開発が進んでいます。夜明けは確実に近づいています。だから今が一番厳しい時期なのです。皆さん我慢しましょう。必ず夜明けは来ます。

4月から3年生は新たな世界で、1・2年生は一つ上の学年で希望を持って頑張っていきましょう。

令和3年1月8日

卒業式式辞

まず始めに本日の卒業式は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため県教育委員会の指示のもといくつか制限がある中で行います。保護者、来賓の皆さまにはご容赦いただくとともに、ご理解いただいたことに深く感謝申し上げます。

ただいま福祉科74名、普通科74名、合計148名の皆さんに卒業証書をお渡ししました。あらためて横須賀南高校1期生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。そして、ご列席の保護者の皆さまにおかれましては、ここまでお子様を支え、励まし、見守っていただきありがとうございました。無事に卒業を迎えることができましたことを、本校教職員を代表して心よりお祝い申し上げます。本日新たな旅立ちの日を迎える卒業生の皆さんを心から祝福し、はなむけのことばを贈ります。

皆さんは横須賀南高校初めての卒業生です。それぞれ2年間を過ごした大楠高校と横須賀明光高校への思いもあったでしょう。この1年は、統合による環境の変化だけではなく、新型コロナウイルスの影響で学校生活が制限される等、苦しいことが多かったと思います。その中で皆さんは立派に成長し、横須賀南高校のパイオニアとして南の新しい道を作ってくれました。よくがんばったね。ありがとう。感謝しています。高校で出会った友達や先生、たくさんの思い出は皆さんの財産です。大切にしてくださいね。そして、周囲の人に感謝することを忘れずにいてください。

人生はいいことばかりではありません。この先、壁にぶつかる時もあるでしょう。そんな時に思い出してほしいことばを皆さんに紹介します。「雲外蒼天」(うんがいそうてん)ということばです。雲の外と書いて「うんがい」、蒼い天と書いて「そうてん」と読みます。これは、高田郁(たかだ かおる)さんの『みをつくし料理帖(りょうりちょう)』という小説の中に出てくることばです。ドラマや映画にもなっているから知っている人もいるかもしれませんね。これは、江戸時代に一人の女性が、数多くの困難に見舞われながらも、まわりの人に助けられてその困難を乗り越え、一流の料理人になっていくという話です。その主人公が困難に直面するたびにこのことばを支えにして困難を乗り切っていきます。

このことばの意味は、「雲の外側には青空が広がっている。」つまり、「困難や試練に耐え、努力して乗り越えればそこには明るい未来が待っている。」ということです。楽をして成功を手に入れることはできません。努力を続け、困難を乗り越えた人だけが見ることができる景色があります。皆さんも自分の目標に向かって、諦めずに粘り強くがんばってください。1期生の皆さんならその景色を見ることができるはずです。

今日は門出の日です。どうぞ輝かしい未来に向けて、胸を張って一歩を踏み出してください。私たちはいつでも皆さんを応援しています。健康には気をつけてくださいね。それでは新たな世界に向かって、行ってらっしゃい。お元気で。