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学校長より

全日制 「学校長あいさつ」(令和6年4月1日)

 昨年度、秦野総合高等学校に校長として着任しました林です。今年度は2年目となります。どうぞよろしくお願いします。

 本校は、自主自律の精神、高い知性と教養、豊かな人間性を備えた人材の育成を目指し、確かな学力と豊かな創造力、努力研鑽を惜しまない態度、豊かな情操と思いやりのある人格を育成しています。

 本校の教育活動には、3つの柱がございます。

 1つ目の柱は「学習」です。本校は平塚・秦野・伊勢原・県西地区にある県立高校では唯一の単位制の総合学科高校として、自分だけの時間割を作ることができる教育課程を用意し、「グローバル教養」「情報ビジネス」「生活デザイン」「芸術スポーツ」の4つの系列を設定しています。そして、選択できる科目は70種類以上あり、「天体観測」「フランス語入門」「コミュニケーション技術」「スポーツ概論」などの特色ある授業をはじめ、外部講師による授業、様々な実習等、体験的な授業も行っています。

 2つ目の柱は「進路」です。本校の卒業生の進路先は多様です。年度によって若干の変動はありますが、大学・短大への進学が35%、専門学校への進学が45%、就職が20%となっております。総合学科高校では1年次に必ず学ぶ科目「産業社会と人間」の中で、自己の職業観・就業観を育成し、「分野別進路ガイダンス」「進路イベントへの参加」などの体験的学習を通して、生徒のみなさんの進路実現を全力で支援しております。

 3つ目の柱は「部活動」です。令和4年度は女子バスケットボール部、令和5年度は女子ソフトテニス部がそれぞれ関東大会に出場し、多くの部活動が県上位レベルで活躍しています。トレーニングルームやナイター設備、クライミングウォール、天文台など施設が充実しており、運動部及び文化部の活動を学校が支援しています。

 また、学校生活全般において、礼儀やマナー、あいさつ等を重視するとともに、生徒の皆さんが主体的に全力で取り組む姿勢を重視しています。今後も、生徒の皆さんの成長を支援してまいりますので、本校の教育活動に温かいご理解とご協力を賜りますようお願いしたします。

 

令和6年4月1日

県立秦野総合高等学校

校長  林  信 仁

全日制 「学校長あいさつ」(令和5年4月5日)

 令和5年4月1日に秦野総合高等学校の校長として着任いたしました林です。どうぞよろしくお願いします。

 本校は、自主自律の精神、高い知性と教養、豊かな人間性を備えた人材の育成を目指し、確かな学力と豊かな創造力、努力研鑽を惜しまない態度、豊かな情操と思いやりのある人格を育成しています。

 本校の教育活動は、単位制の総合学科として、自分だけの時間割を作ることができる教育課程を用意し、「グローバル教養」「情報ビジネス」「生活デザイン」「芸術スポーツ」の4つの系列を設定しています。そして、一人ひとりの進路の実現に向け70種類以上の選択科目や外部講師による授業、様々な実習等、体験的な授業も行っています。また、学校生活全般において、礼儀やマナー、あいさつ等を重視するとともに、学校行事や部活動においても、生徒の皆さんが主体的に全力で取り組む姿勢を重視しています。

 本校の7つのカリキュラム・ポリシーである「未来の自分をイメージしよう!」「自分の得意を伸ばそう!」「自分の学びたいを探そう!」「自分や社会を知ろう!」「現実の世界を肌で感じよう!」「周囲との信頼関係を築こう!」「一生懸命やってみよう!」の学びをとおして、生徒の皆さんの成長を支援してまいりますので、今後とも本校の教育活動に温かいご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。

令和5年4月5日

県立秦野総合高等学校

校長  林  信 仁

全日制 卒業式「学校長のことば」(令和5年3月4日)

 ただいま、卒業証書を授与いたしました全日制課程184名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。教職員一同、心よりお祝い申し上げます。

 保護者並びにご家族の皆さま、本日は誠におめでとうございます。また、本日ご臨席を賜りましたご来賓の皆さまに、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

 さて、皆さんは、本校入学当初より、臨時休業や分散登校となり、普通に学校生活を送ることができない日々を強いられました。また、学校に来ることができるようになっても、予定されていた行事の中止または延期が相次ぎ、部活動の成果を試す機会も奪われました。まさに皆さんの高校生活は、新型コロナウイルス感染症の影響をまともに受けた3年間だったのではと思います。

 しかし、そのような中においても、皆さんは着実に自分のアイデンティティを確立し、希望進路の実現に向けて努力を重ねてきました。また、部活動では、コロナ禍で十分な活動ができないにも関わらず、ワンダーフォーゲル部の全国大会出場、女子ソフトテニス部や女子バスケットボール部の関東大会出場をはじめ、多くの部活動が県の上位で活躍しました。

 本日皆さんが手にした卒業証書は、コロナ以前の時代とは異なり、様々な教育活動に自粛や制限が求められた3年間という日々を、仲間たちとともに力強く生き抜いた証でもあります。その努力と成果に対して深く敬意を表したいと思います。

 話は変わりますが、皆さんがこの学び舎ですくすくと成長していた間に、AI(人工知能)の世界も飛躍的な発展を遂げました。皆さんは「チャットGPT」というのを聞いたことがあるでしょうか。これは、アメリカOPEN AI社が開発した、人工知能を使った対話型自動応答サービスです。有料のプランもありますが、メールアドレスと電話番号を登録すれば、誰でも無料で使うことができます。また、アカウント登録などは英語画面で行う必要がありますが、実際に使うときに日本語で質問すれば、自動的に日本語で回答してくれます。

 先日、これを使って、「高等学校卒業式の校長あいさつ文を作って。」と入力してみたところ、たった十秒で、次のような文章が返ってきました。

 「卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。今日この日を迎えられたのは、皆さんが新型コロナウイルス感染症の苦難を乗り越え、努力を重ねてこられたからです。学習を継続し、努力してきた結果、今日ここに立つことができた皆さんの成果を認め、心から称賛したいと思います。これから皆さんは、大きな世界に出て、自分自身を磨いて行くことでしょう。皆さんが自分自身を最大限に伸ばし、輝かしい未来を築くことを信じています。」

 いかがでしょうか。これは、私からのお願いに対して、紛れもなく機械が瞬時に作り上げた文章です。このAI(人工知能)を使ったwebサービスの開発競争は今後激化していくと考えられ、仕事や教育の姿を激変させるという見方が出ている一方で、誤った情報が拡散してしまうなどの課題も指摘されています。すでにアメリカでは、学生がチャットGPTを使って課題を提出することが問題となっており、提出されたレポートが、チャットGPTを使用して作成された文章かどうかを見抜く「GPTゼロ」というAIも開発されました。AIを見抜くためのAIの開発・・・恐ろしい時代がやってきました。

 ここで、新しい世界に飛び立っていく皆さんにお願いしたいのは、どうか、この先どんな時代を迎えようとも、この秦野総合高校で培った「人間らしさ」、人と人との間で育んだ「温かさ」を生涯忘れないでほしいということです。決してAIの進展を否定するつもりはありません。それは私たちに生活の向上や新しい産業をもたらすからです。しかし、先ほどの文章のように、AIからオリジナルなものは何も出てきません。ともに過ごしてきた経験がないからです。

 どうか、いつも思い出してください。あなたたち一人ひとりがオリジナルであり、ともに過ごしてきた仲間との思い出が、AIとは分かちえない大切な財産だということを。

 それでは、皆さんの前途が明るく、幸多いことを心からお祈りして、式辞といたします。卒業生の皆さん、本日は誠におめでとうございます。

全日制 全校集会「校長あいさつ」(令和4年12月23日)

 みなさん、今年もあと僅かとなりました。みなさんにとって2022年はどんな年だったでしょうか。昨年よりも新型コロナウイルス感染症による規制が緩和され、充実した年になっていればうれしいです。

 今日は、「フィッシング詐欺に騙されないで!」というお話をします。「フィッシング詐欺」とは、有名企業を装った電子メールを送信し、偽装されたURLをクリックさせたりすることで、個人情報を取得しようとするオンライン詐欺のことです。

 実は先週の12月15日(木)、私のスマートフォンに、このような内容のショートメールが送られてきました。

 「NTTよりお知らせ

  ご利用料金につきましてお話ししたいことがあります。本日中に050-XXXX-XXXX

  こちら迄ご連絡ください。」

 普段であれば、すぐに詐欺メールを疑い、ネットで検索をかけたりするのですが、今回はたまたま年末に大きな買い物をしていて、その代金を携帯の利用料と一緒に引き落とす形にしており、以前も正規に高額支払いの確認の連絡をもらったことがあったので、今回も確認のメールと勝手に思い込み、電話番号をタップしてしまいました。

 すると、「NTTファイナンス」と名乗る人物が出て、最初に本人確認として「氏名」と「生年月日」を訊かれたので、普通に答えてしまいました。さらに、「あなたは昨年の6月にGoogleのバニラに登録したが、利用料が未払いであるとGoogleから問い合わせがあった。なぜ未払いなのか。」というのです。「そのようなものを契約した覚えはない。」というと、「いや、契約している。本日中に登録されている口座から未払いの利用料25万円を引き落とす必要がある。」というのです。この時点でさすがに「これは詐欺だな」と思い、「あなたの話は信ぴょう性に欠ける。どうもおかしい。もう一度所属と名前を教えてほしい。」と尋ねたところ、急に「たった今、口座からの引き落としを完了した。明日以降、内容証明が自宅に届くのでよろしくお願いする。」と言われ、電話が切れました。

 その後、口座情報を確認したところ、そのような引き落としの形跡はありませんでしたが、やはり気になるので、ドコモのサポートセンターに連絡し、状況を説明しました。すると担当の方から、「それは詐欺の手口に違いないが、口座番号やパスワードは伝えていないので、直接的な被害を受けることはない。もし、また同じ電話番号から電話がかかってきたりしたら、近くの消費生活センターや警察に相談してほしい。」と言われ、やっと安心することができました。

 私たちの生活のオンライン化が加速したことで、これらのオンラインサービスに目をつけて、有名企業やブランドを装った詐欺や不当な料金請求などの犯罪被害が急増しています。また、成年年齢の引き下げにより、まだ金融の知識や社会経験が十分ではない高校生が新たなターゲットとなっています。

 「自分はそんなものに騙されないぞ」という人もいますが、だましの手口やテクニックは日々巧妙さを増し、本物と偽物の区別がつかなくなってきています。

 そこでみなさんが、在学中も卒業後もそのような被害に遭わないよう、「ゼロトラスト」の考え方を紹介します。「ゼロトラスト」とは、正規のものを含めた受け取るメールすべてを対象に、「最初は決して信頼せず、きちんと確認する」ということです。その具体の方法として、①開かない、②タップ(クリック)しない、③入力しない という3つの基本が示されています。

 詐欺サイトは、最終的にクレジットカード情報や、ID・パスワードなどの重要な情報を盗んだり、不当な契約を結んだりすることが目的です。もしメールやSMS(ショートメッセージサービス)で個人情報やカード番号などの情報を確認されたり、サイトで入力を求められたりしたときは、「開かない」「タップ(クリック)しない」「入力しない」のゼロトラストを思い出し、巧妙な手口に引っかからないようにしましょう。万が一「騙されたかな?」と思ったら、保護者や学校、または、消費生活センターの消費者ホットライン「188(いやや)番」に相談してください。そして、今日帰宅したら、「校長がこんな話をしていた」とぜひご家族で情報を共有してください。

 それではみなさん、このような事件・事故に巻き込まれないよう、そして、コロナの感染対策を怠らないよう、安心・安全な年末年始をお過ごしください。年明け1月6日(金)に元気に会いましょう。

全日制入学式「学校長のことば」(令和4年4月6日)

 秦野総合高等学校 校長の奥津 賢一でございます。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

 ただ今、入学を許可しました(第15回生)202名の新入生のみなさん、入学おめでとうございます。入学に至るまでの努力を称えるとともに、本校への入学を心から歓迎いたします。また、お子様をここまで見守り、支えてこられました保護者の皆様には、心からお祝い申し上げます。

 残念ながら、昨年度に引き続き、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する措置として、入学生一人に対して保護者お一人のみの出席とさせていただきましたことを、どうか趣旨ご理解の上ご了承くださいますよう、お願いいたします。また、本日はPTA会長、岩田様にご臨席を賜りました。この場をお借りして御礼申し上げます。

 さて、みなさんが自分の進路として選択した「総合学科」では、自分の興味・関心や進路希望に応じた独自の時間割を作って学習していきます。そして、少人数授業や体験的授業、社会人講師等による専門的な授業、一人一台端末によるICTを活用した授業などを通して、基礎的・基本的な知識・技能の習得と、それらを活用する思考力・判断力・表現力、言語能力、情報活用能力、問題発見・解決能力等を育んでまいります。

 1年次では、総合学科だけに設置されている「産業社会と人間」という授業を全員に履修していただきます。将来の「なりたい自分」を明確にし、確かな科目選択ができるよう、自分を知り、社会を知るための学びです。これからの秦野総合高校での将来を見据えた学びによって、国際社会でたくましく生き抜く力のある人材へと成長されることを切に願っています。

 話は変わりますが、私は、本校の生徒について、特に自慢できることが3つあります。一つ目は、「人の話をよく聞く」ことです。式典や集会はもちろんのこと、授業や部活動においても、私たちの話を真剣に聞いてくれます。ですから、教師側も中途半端な話はできません。そこにはいつも心地のよい緊張感が生まれています。

 二つ目は、「あいさつができる」ことです。私は、これほど生徒があいさつをしてくれる学校を今まで経験したことがありません。私は「愛」を「撒く」と書いて「愛撒(あいさつ)」と読むようにしています。あいさつは、その人の愛情を伝えられるとても大切な表現方法です。ですから、この学校には朝からたくさんの愛が溢れています。

 三つめは、「身だしなみが整っている」ことです。本校のコンセプトは、「今すぐに企業や大学の面接に呼ばれても問題のない生徒たち」であること。常日頃より、外見を整え、内面を磨くことで、嘘偽りのない、社会で信頼される人材へと成長できるのです。

 これら三つのことは、ともすると当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、これだけ大きな集団がそれを当たり前のように実践することは、決して簡単なことではありません。今日から秦野総合高校の一員となる皆さんも、ぜひ先輩たちの伝統をしっかりと受け継ぎ、自律した、充実した高校生活を送ってください。

 最後に、私は、どんな学校や企業に入ったかはさほど重要ではなく、そこで何を学び、何を実践したかがとても重要だと考えています。新入生の皆さんが、新しい人生のステージに立つ今日この日の感激と決意をいつまでも心に留め、秦野総合高校での3年間が素晴らしい日々になることを祈念し、式辞といたします。

卒業式「学校長のことば」(令和4年3月5日)

 ただいま、卒業証書を授与いたしました全日制第14期卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。教職員一同、心よりお祝い申し上げます。

 保護者並びにご家族の皆さま、本日は誠におめでとうございます。残念ながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止する措置として、今年も在校生を出席させることはかなわず、ご家族におかれましても、卒業生一人に対してお一人のみの出席とさせていただきました。どうか主旨ご理解の上、ご了承くださいますよう、お願いいたします。また、PTA会長・佐藤様にもご臨席を賜りました。この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。

 さて、皆さんがこの秦野総合高校で過ごした3年間のうちの多くは、新型コロナウイルス感染症によって、研修旅行をはじめとする様々な教育活動に自粛や制限が求められた日々でした。しかし、皆さんは、先の見えない不安が続く中でも、できることを模索しながら、様々な工夫を施し、学習や学校行事、部活動を継続してきました。この卒業証書は、我慢を強いられる生活に耐え、探究的活動等を通じて生きる力を育み、本日のゴールへとたどり着いた皆さんの努力の証です。その努力に対して、深い敬意を表したいと思います。

 世の中は依然として新型コロナウイルス感染症の収束が見えず、また、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻や、北朝鮮による弾道ミサイルの発射、頻発する地震や火山噴火など、テレビをつけると暗いニュースばかりが飛び込んでくるような状況です。そのような中でも、明るい話題がありました。2022年北京オリンピックにおける日本人選手の活躍です。

 日本選手団の主将を務めた高木美帆選手は、スピードスケートで4つのメダルを獲得、最終種目の1000mではオリンピック新記録を樹立するなどの活躍を見せました。また、カーリングで銀メダルを獲得したロコソラーレの選手たちの笑顔からも、たくさんの元気をもらいました。「ソラーレ」はイタリア語で「太陽」を意味するそうです。

 3大会連続の金メダルに挑んだフィギュアスケートの羽生結弦選手は、結果は4位でしたが、世界で誰も成功させていない「4回転半ジャンプ(クワッドアクセル)」に挑み、完全な成功とはならなかったものの、国際スケート連盟に正式に4回転半ジャンプとして認定されました。

 競技終了後、彼は記者会見の場で、「今まで4回転半を跳びたいとずっとめざしていた理由は、僕の心の中に9歳の自分がいて、あいつが『跳べ』って言っていたんですよ。」と述べました。皆さん、9歳の自分のことを覚えていますか?私は、9歳の自分どころか、昨日何を食べたのかさえも思い出せません。

 本日、晴れの日を迎えられた皆さんは、この4月より、成人年齢の引き下げにより大人の責任を背負わされ、この混とんとした予測不能な世の中へと踏み出していかなければなりません。しかし、王者でありながらも常に挑戦し続ける羽生選手のように、皆さんも色々なことに挑戦し続けていってください。

 アメリカの小説家、スティーブン・キングはこう言いました。The scariest momentis always just before you start. After that, things can only get better. (最も怖い瞬間は、いつでも始める直前だ。そのあとは、物事がそれ以上悪くなることはない。)・・・どうか、勇気を出して最初の一歩を踏み出してください。

 最後に、2月22日は「ニャン、ニャン、ニャン」で猫の日だそうですが、先日の2022年2月22日は、「スーパー猫の日」と呼ばれ、「2」が6つも並ぶのは、鎌倉時代の1222年以来、実に800年ぶりだったそうです。昔から数字は様々な意味を持つとされており、例えば一説によると、「2」という数字が3つ並ぶと、それは「すべてはうまくいっています。もっと自分を信じましょう。奇跡がもうすぐ訪れます。」という意味があるそうです。

 それでは、皆さんの前途が明るく、幸多いことを心からお祈りして、式辞といたします。222名の卒業生の皆さん、本日は誠におめでとうございます。

全日制全校集会「校長あいさつ」(令和3年12月23日)

 みなさん、昨日の文化発表会、お疲れさまでした。どの団体も、コロナ感染対策を講じながら、工夫を凝らして素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。今年もあと僅か、みなさんにとって2021年はどんな年だったでしょうか。毎年この時期になると「今年の漢字」が話題になりますが、この漢字、どのように決まるか知っていますか?

 京都の清水寺で発表される「今年の漢字」は、本校も1月に実施予定の漢字検定、いわゆる「漢検」で知られる、公益財団法人日本漢字能力検定協会により、漢字の普及啓発を目的に、今から26年前の1995年から始まりました。この時期に今年の漢字が発表されるのは、12月12日が「いい字一字」の語呂合わせで漢字の日となっているからです。また、主催者である協会の本部が京都にあるため、京都を代表する寺院である清水寺で発表されています。そして、今年の漢字の決め方ですが、毎年11月から1か月ほどの期間で、はがきやインターネット、投票箱などにより全国から一般公募する形をとっています。

 さて、今年の漢字には何が選ばれたでしょうか?ちなみに昨年(2020年)は、3密の「密」という漢字が選ばれ、他にも「禍」、「病」、「新」など、新型コロナウイルス感染症に関連する漢字が上位を独占しました。

 今年の漢字は、応募総数22万3773票のうち、1万422票を集めた「金」が選ばれました。協会は、「金」が選ばれた理由として、東京オリンピック・パラリンピックで日本人選手が多くの金メダルを獲得したこと、大谷翔平選手が大リーグでMVPを獲得したり、将棋の藤井聡太さんが史上最年少で四冠を達成したりと各界で金字塔を打ち立てたこと、新型コロナウイルスの感染拡大による飲食店への休業支援金や給付金など、お金にまつわる話題が多かったことをあげています。

 さあ、ここで質問です。みなさん一人ひとり、自分自身の「今年の漢字」は何ですか?少し考えてみてください。そして、漢字がひとつ決まったら、周りの人同士で互いに披露し合ってみてください。同じ漢字の人はいるでしょうか。

 ちなみに私の今年の漢字は「転」です。4月に勤務する学校が秦野総合高校に変わり、心機一転、新たな気持ちで頑張ろうと思ったこと、また、以前より血圧が高く、体重も増えてしまい、健康面にずっと不安を抱えていたので、今年の夏から食事を制限したり運動を行ったりして健康管理に努め始めたこと、そして、今の仕事を退職したあとにやりたいことがあるので、休みの日や隙間時間に色々勉強を始めたことなど、これからの人生の転機となる年という意味も込めて「転」という字にしました。でも、「転」は「転ぶ」とも読めるので、調子に乗って転ばないように気を付けたいと思います。

 さあ、来年はどんな年になるでしょう。コロナも収束して、この秦野総合高校で過ごす、あるいは3月に学び舎を巣立ったすべての人が、笑顔で楽しく生活できることを願っています。

 それではみなさん、よいお年をお迎えください。年明け1月7日に元気に会いましょう。

全校集会「学校長の言葉」(令和3年7月26日)

 みなさん、新しい年度となって、早4か月の月日が経ちました。この4か月は皆さんにとってどのような毎日だったでしょうか。

 世の中は、依然として、新型コロナウイルス感染症の収束には至っておらず、むしろ、感染力の強いデルタ株の脅威に晒されている状況にあります。そのような中、本校は、感染症対策を徹底し、これまで何とか学習活動を継続してきました。6月には陸上競技大会を行い、また、部活動も女子ソフトテニス部の関東大会出場を筆頭に、それぞれの大会等で大いに活躍してくれました。9月の清峰祭(文化祭)についても、例年より企画や来場者数等に制限があるものの、実施する方向で進めています。各自治体(市町村)では、感染リスクの高い高齢者や医療従事者から順にワクチン接種を始めていますが、それでもかつての安全で安心な生活に戻るまではまだまだ時間がかかるでしょう。どうか、これからも感染対策を徹底し、熱中症にも気を付けて、充実した夏休みを過ごしてください。

 さて、東京オリンピックが開幕しました。今日は、今回で4度目のオリンピック出場となった、体操界のレジェンド、内村航平選手の話をします。

 私は以前、神奈川県のスポーツ振興に関する仕事に携わっていたので、神奈川県にゆかりのあるトップアスリートや優秀な指導者と接する機会に恵まれました。ある時、1984年ロサンゼルスオリンピック体操競技の個人総合とつり輪で金メダルを獲得し、その後、日本体育大学で内村選手を指導された具志堅幸司先生にお話を伺うことができました。

 内村選手が大学に入学してからの2年間は、とにかくよく叱ったそうです。全然練習をしない。一つの技しかやらない。試合のような通し練習を始めるのが遅い・・・・・。でも、彼自身は「そんなに練習しなくてもオリンピックで金メダルをとれる」と思っていたので、「こんな練習ではだめだ」と、どんなに注意をしても分かってもらえなかったそうです。そして2008年、北京オリンピック体操競技個人総合に19歳で臨んだ彼は、銀メダルという結果に終わりました。

 その北京オリンピックへの出場が彼を変えました。具志堅先生の言っていることが100%理解できるようになりました。それから卒業するまでの2年間は、彼を一度も叱ったことがない。彼に唯一かけた言葉は、「もう今日はやめよう」と、練習を止めるための言葉だったといいます。そして2012年のロンドンオリンピックで、彼は具志堅先生以来28年ぶりの個人総合金メダルを獲得します。

 私は具志堅先生に、「なぜ彼はそんなに変わったのですか」と尋ねると、「彼自身の中に、もう一人の自分、“コーチ内村航平”が生まれたからだ。」とおっしゃいました。自分が勝つために、強くなるためにはどうすればよいのかということを、自分自身で見つけられるコーチが彼の心の中に生まれたからだと。

 自分の中にコーチが生まれるタイミングは人それぞれ違います。皆さんの心の中に、“もう一人の自分”は存在していますか?それともまだ生まれていませんか?この夏休み中に“コーチ自分”と出会い、しっかりと向き合ってください。そしてこれからは、何か言葉を発しようとするとき、行動を起こそうとするとき、一度立ち止まって心の内のコーチと話し合い、常に正しい発言・行動を選択できるようにしてください。“もう一人の自分”を手に入れたこれからの皆さんの成長をとても楽しみにしています。

 

入学式「学校長のことば」(令和3年4月6日)

 

秦野総合高等学校 校長の奥津 賢一でございます。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

ただ今、入学を許可しました(第14回生)203名の新入生のみなさん、入学おめでとうございます。入学に至るまでの努力を称えるとともに、本校への入学を心から歓迎いたします。また、お子様をここまで見守り、支えてこられました保護者の皆様には、心からお祝い申し上げます。
残念ながら、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する措置として、本日は入学生一人に対して保護者お一人のみの出席とさせていただきました。どうか趣旨ご理解の上ご了承くださいますよう、お願いいたします。PTA会長様にもご臨席を賜り、ありがとうございます。
さて、みなさんが自分の進路として選択した「総合学科」は、国語、数学などの普通教科を中心に学ぶ「普通科」と、農業・工業・商業・家庭・福祉などの専門教科を中心に学ぶ「専門学科」に並び、第三の選択肢として平成6年度に導入されました。
「総合学科」では、生徒一人ひとりが自分の興味・関心や進路希望に応じて独自の時間割を作って学習していきます。また、単位制で、一定の単位数を取得することが卒業につながります。少人数授業や体験的授業、社会人講師等による専門的な授業も実施します。それらの学びを通じて、「国際社会でたくましく生き抜く力のある生徒の育成」を目指していきます。
1年次では、「産業社会と人間」という授業を全員に履修していただきます。将来の「なりたい自分」を明確にし、確かな科目選択ができるよう、自分を知り、社会を知るための学びです。つまり、みなさんは、この秦野総合高等学校に入学したことで、「なりたい自分」に向かってより実践的・効率的に学習できる環境を手に入れたことになります。
これからの社会は、「都市集中」と「高齢化社会」、「キャッシュレス化」がさらに加速し、あらゆるものがインターネットに接続されていく時代になります。この予測困難な時代に必要となる力を、ぜひ本校で身に付け、国際社会でたくましく生き抜いていってください。
ここで、別の学校の話ですが、国際社会で活躍する人間を目指す「グローバル・リーダーシップ講座」という勉強会で講師を招いたときのお話をします。
ある生徒が講師に質問しました。「私は将来、国際社会で活躍できる人間になりたいです。そのためには、英語は話せた方がよいのでしょうか・・・。」
もし私が質問されたら、「これからは国際社会だから」とか、「受験に有利になるから」なんて、ありきたりな返しをしていたかもしれません。しかし、国際経験が豊富で厚い人脈を持つ講師の回答は大変印象に残るものでした。
「ある人が、業績を評価されて当時のアメリカ大統領、ビル・クリントン氏に表敬訪問することになった。しかし、彼はまったく英語が話せなかった。友人に相談したところ、『とりあえずHow are you ?(元気ですか)って聞けばいいんだよ。そしたら大統領はI’m fine, thank you. And you?(元気だよ。あなたは?)って聞いてくるから、Me too.(私もです)って返せばいい。』と言う。
実際に大統領の前に立った彼は緊張で頭が真っ白になってしまった。思わず口をついて出た言葉は『Who are you ?(あなた、誰?)』!!すると大統領、自分のことを知らないはずはないから、このジャパニーズ・ジョークに普通に返しては面白くないので、『I’m Hillary’s husband.(私はヒラリー(・クリントン)の夫さ。)』と言った。すると彼は言葉の記憶が蘇り、こう叫んだ。『Me too !(私もです!)』!!!!・・・・・こういう失敗をしないためにも、英語は話せないよりは話せた方がいいかもね。」

最後に、新入生の皆さんが、新しい人生のステージに立つ今日この日の感激と決意をいつまでも心に留め、秦野総合高校での3年間で大きく成長されますことを祈念し、式辞といたします。

卒業式「学校長のことば」(令和3年3月6日)

ただいま、呼名いたしました全日制第13期生、230名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

また、ご家族の皆さま、本日は誠におめでとうございます。皆さまには、いつも温かいご支援、ご協力を賜りましたこと、この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。

この3年の間には、大変なご心配やご苦労もあったかと思いますが、こうして高校卒業を迎えたお子様に感慨もひとしおのことと存じます。心からお祝い申し上げます。

そして、本日、この晴れの卒業式に、PTA会長・佐藤様にご臨席を賜り、花を添えていただきました。この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

本日の卒業式は、今年度2回目の非常事態宣言中のため、例年通りの卒業式を実施することが出来ませんでした。思い返せば、昨年の3月1日には、君たちの先輩である12期生の卒業式を卒業生のみの出席として、残念な気持ちを抱えながら実施しました。

今年も在校生を入れることはかなわず、校長としても非常に残念ではありますが、現在の状況を考えると致し方ないことと思い、第13回の卒業式を実施させていただきました。

この高校生活最後の1年間は、皆さんが想像していたものとは大きく異なり、様々な行事が中止となってしまいました。そのたびに皆さんは、大きな失望を抱えたことと思います。そうした苦しい状況の中でも、皆さん一人一人が、現実を受け止め一歩前に進もうとしてくれたことを大変誇りに思っています。

皆さんが手にする卒業証書は、そうした皆さんの努力の賜物であることはもちろんですが、そこには多くの人たちの、皆さんに託した希望や夢が込められています。今後も続くであろう新型コロナとの戦いは、これからの社会を大きく変えていく可能性があります。

新しい時代を迎えようとしている中、すでに始まっている高齢化社会・国際化社会・福祉社会では、自分と同じように相手を尊重し、共に生きていこうとする姿勢がきわめて大切なものとなります。

共に生きること、共生を実現する第一歩は、まず自分自身を含めて一人一人の人間がかけがえのない大切な存在なのだということをしっかり認識することです。人間がかかわる問題を解決できるのは「やさしさ」だけです。「やさしさ」は「思いやり」であり「愛」です。また「温かな心」です。人間は一人では生きられません。人との出会いや、触れ合いを大切にし、豊かな心を持ち続けてください。豊かな人間性と健康な心と身体を持った人間を育成することは、本校の大きな教育目標でありました。 

皆さんは、これからも様々な課題に直面するはずです。困難に遭遇した時、誠実な心で現実から逃避することなくその壁に立ち向かって欲しいと願っています。そのためには、常にいろいろなものを学んでおくことが必要です。どうか立ち止まることなく日々物事を学び続ける人になってください。学んだものを自分のものとするためには、実践すること、継続することが必要です。簡単なことではありませんが、ぜひ実践する力と継続する力を身につけてほしいと願っています。

最後になりましたが、230名の新しい卒業生の限りない発展を心からお祈りするとともに、心からのエールを送り、お祝いのことばといたします。本日は誠におめでとうございます。

校長

 

入学生の皆さまへ

 秦野総合高等学校 校長の塩浦 健吾でございます。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

 今日は、やさしい春の日差しにあふれ、満開の桜に囲まれ、この秦野総合高校はまさに「春爛漫」です。今日このよき日に、只今、入学許可をいたしました201名の新入生(13期生)をお迎えすることができました。新入生の皆さん、入学おめでとうございます。まずは、秦野総合高等学校全職員を代表し、心より歓迎申し上げます。

 残念ながら、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する措置のため、本日の入学式には、新入生である君たちと職員のみでの開催となりました。3月から続く臨時休業のため、中学校での卒業式も同じような形式をとったものと思います。君たちにとっては、中学生から高校生へという節目の行事が、このような形での開催となることは、私自身も大変残念な気持ちでいっぱいです。また、こうして、晴れて入学式を迎えた皆さんには、今後も2週間の臨時休業により、大切な高校での様々な取り組みが実施できないことをこの場でお伝えしなければならないことは、重ね重ね残念な気持ちでいっぱいです。

 しかし、今日の入学式は、皆さんが自ら学び、自らの成長を願う決意を確認する場であり、時でもあります。これからの高等学校3年間に、何を学び、何を行うかの目標は、すでに皆さんの胸の中にあると思います。その達成のために大いに頑張ってもらいたいものです。

 皆さんが生きていく21世紀の時代は、今後も大きな変化を遂げていくことになります。この時代の転換点に、皆さんはここ秦野総合高校で学び、自らの進むべき道を切り開いていくことになります。

 本校は、総合学科としての特徴を最大限に生かし、「自主自立の精神をはぐくみ、社会の有為な形成者たりうる、高い知性と教養をみにつけるとともに、豊かな人間性と健康な心と体を持った人間を育成する」ことを教育目標・教育方針としています。その実現のためにも、進路実現に向けたキャリア教育、人間性を高めるボランティア活動、心身を鍛える部活動に特に力を入れています。

 皆さんには、困難な物事に対して、すぐ投げ出すことなく、考えて行動できる強さを身につけて、ひとりで解決できないのならば、周囲の仲間とともに力を合わせてその問題に立ち向かって欲しいと思っています。よく考えることは、他を思いやることに通じます。人間が人間として生きていくためには、温かな人間関係がますます重要です。思いやることができる人は、他人の痛みもわかります。ともに学ぶ仲間とともに喜び、共に泣き、心の中から話し合える友人は、高校時代の切磋琢磨の中から生まれ、一生にわたって大きな力となることでしょう。3年間の秦野総合高等学校在学中に是非多くを経験し、いろいろと挑戦し失敗を重ねてほしいと思います。がんばってください。

 最後になりますが、明日からの学校生活については、この後のホームルームにて担任の先生から話があると思います。今日現在、二週間の臨時休業となっていますが、今後も状況の変化により、学校再開の方法が変わることがあります。皆さんには、最新の情報をメールとホームページにてお知らせすることになります。臨時休業の趣旨をしっかりと理解し、むやみに外出することのないようお願いします。皆が力を合わせ、一日でも早く、普段通りの生活ができるよう頑張っていきましょう。皆さんの健康をお祈りして、挨拶を終わります。

 入学、おめでとう。

 

卒業生の皆様へ

 全日制第12期生、227名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 また、ご家族の皆さま、本日は誠におめでとうございます。

 皆さまには、いつも温かいご支援、ご協力を賜りましたこと、この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。

 この3年の間には、大変なご心配やご苦労もあったかと思いますが、こうして高校卒業を迎えたお子様に感慨もひとしおのことと存じます。心からお祝い申し上げます。

 本日の卒業式は、新型コロナウイルスの感染が国内に広がる状況を踏まえ、「出席者は生徒等に限ることとするほか、時間短縮、在校生の参加人数の制限などの工夫をしたうえで感染防止の措置を講じる」との県教育委員会からの通知により、例年通りの卒業式を実施することが出来ませんでした。校長としても非常に残念ではありますが、現在の状況を考えると致し方ないことと思い、第12回の卒業式を実施させていただきました。

 さて、卒業生の皆さんが手にする卒業証書は、皆さんの努力の賜物であることはもちろんですが、そこには多くの方々が、皆さんに託した希望や夢が込められています。

 私が皆さんと顔をあわせるのは、陸上競技大会や文化祭などの学校行事や授業参観などに限られていました。しかし、そこで見る皆さんの明るい表情は、いつも私を励ましてくれるものでした。

皆さんにとって、この3年間は、今振り返るとあっという間の出来事ではなかったでしょうか。この3年間、皆さんはたくさんの挑戦と失敗を経験できたでしょうか。今、この場で心の内を去来するものはなんでしょう。

 今、3年間の様々な思い出を一瞬の出来事のように思い出している人も多いでしょう。楽しかったこと、辛かったこと、嬉しかったこと、悔しかったこと、様々な出来事は、再び巡ってくることのない貴重な思い出として、いつまでもそれを大切にしてください。

 令和も2年目となり、新しい時代を迎えようとしている中、皆さんは、これからの人生に思いをはせ、たくさんの分かれ道の中から、1つの道を選択しました。今日までのたくさんの思い出とともに、旅立ちの時を迎える皆さんを心から祝福します。

 今後、新たな出会いを迎える皆さんには、「ともに生きる」ことの大切さを学んでほしいです。これからの時代、すでに始まっている高齢化社会・国際化社会・福祉社会では、自分と同じように相手を尊重し、共に生きていこうとする姿勢がきわめて大切なものとなります。共生を実現する第一歩は、まず自分自身を含めて一人一人の人間がかけがえのない大切な存在なのだということをしっかり認識することが大切です。人間がかかわる問題を解決できるのは「やさしさ」だけです。「やさしさ」は「思いやり」であり「愛」です。また「温かな心」です。人間は一人では生きられません。人との出会いや、触れ合いを大切にし、豊かな心を持ち続けてください。

 卒業生の皆さんは、これからも様々な課題に直面するはずです。困難に遭遇した時、誠実な心で現実から逃避することなくその壁に立ち向かうためには、常にいろいろなものを学んでおく必要があります。どうか立ち止まることなく、日々物事を学び続ける人になってください。学んだものを自分のものとするためには、実践すること、継続することが必要です。簡単なことではありませんが、ぜひ実践する力と継続する力を身につけてほしいと願っています。

 最後になりましたが、227名の新しい卒業生の皆さんの限りない発展を心からお祈り申し上げ、卒業生へのお祝いのことばといたします。本日は誠におめでとうございます。

 夏休みが終わりました!

7月23日(火)から始まった夏季休業も無事終了し、8月26日(月)より学校が始まりました。今年の夏も昨年同様、厳しい暑さのなか熱中症が心配される日々が続きましたが、生徒たちは部活動、ボランティア活動、補習や文化祭準備等、様々な活動に積極的に取り組んでいました。休み明けの全校集会では、生徒の元気な姿が見られ、嬉しさとともにほっとした気持ちになりました。

土・日には、いよいよ「清峰祭」の開催です。秦野総合高校となって12回目の文化祭となります。今も学校全体がその準備で大忙し、皆のパワーで素晴らしい文化祭となりそうです。頑張れ、秦総生!

 

 

夏休みが始まってすぐの7月26日(金)本郷台にある神奈川県警察学校の卒業式に来賓として出席してきました。本校の卒業生が成績優秀で答辞を読むとのこと。学校長として誇らしい気持ちで参列しました。当日の式は、壇上から卒業生の皆さんのきびきびとした動きと声に圧倒され、感激して帰ってきました。大変なことも多いと思いますが、神奈川の治安を守るため、日々の活躍を期待しています。

 

警察学校2警察学校1

 警察学校

<本校卒業生との記念写真 右側が今回の卒業生です。>

 

 

学校が始まった8月26日(月)には、放課後、職員対象救急法講習会(AED講習会)が実施されました。学校管理下における緊急事態発生時に、全ての教職員が適切に対応できるよう、実技を身に付けるため毎年行っているものです。今回も2回に分けて実施しました。AED1AED2

あれだけ暑い日が続いていたのに、学校が始まってからは比較的涼しい日が続いています。前期も残すところ1か月となってきました。3年生は、進学、就職ともにこれからが本番です。1・2年生は前期の反省を踏まえて、後期に向け更なる努力をしていきましょう。

 

 

令和元年8月29日(木)  学校長 塩浦 健吾

 

 

 初めに

 秦野総合高等学校のホームページ(HP)をご覧いただきありがとうございます。

今年4月1日の異動に伴い、本校第5代校長となりました塩浦健吾(しおうら けんご)と申します。今後ともよろしくお願いいたします。
本校HPは、皆さんにいち早く学校の様子をお伝えできるよう、日々更新を続けていきます。これからも引き続き本校HPを多くの方々にご覧いただきたいと願っています。
本校は、平成20年に大秦野高等学校と秦野南が丘高等学校が再編統合されて開校した、全日制と定時制を併置する総合学科の高校です。
この4月に12回目の入学生を迎えた本校は、秦野市の南の丘陵地帯に位置し、秦野盆地とその先の丹沢の峰々が一望のもとに見渡せ、澄んだ空気の朝には富士山もはっきりと目にできる素晴らしい環境を誇っています。
そんな環境のもと、全日制・定時制ともに「生徒・教員ともに、いつも明るく前向きで、やりがいを持って夢中になり、笑顔で活気あふれる秦野総合高校」を合言葉に、毎日の学校生活を活気のあるものにしていきたいと考えています。
また、平成30年10月に発表された「県立高校改革実施計画Ⅱ期県立高校指定校事業(平成31年度~平成33年度)」において、本校は『教育課程研究開発校(総合的な探究の時間に係る研究)』に指定されました。
これにより、生徒が自ら課題を発見し解決する力を育み、主体的に学ぶ態度を養うことをめざした不断の授業改善により、これからの時代に求められる資質・能力の育成に向けた教育活動をより一層推進していくことになります。
「自主自立の精神を育み、社会の有為な形成者たりうる、高い知性と教養を身に付けるとともに、豊かな人間性と健康な心と身体を持った人間を育成する」という本校教育目標実現のため、これからも教職員全員で一致団結して取り組んでまいります。

<めざす学校像> 全ては生徒の成長のために教育活動を展開する学校。
<めざす教師像> 生徒の成長を自分の喜びとする教師。
<めざす生徒像> 国際社会でたくましく生き抜く力のある生徒。

秦野総合高等学校は、これからも保護者や地域の方々から信頼される学校づくりを推進してまいりますので、今後ともご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
平成31年4月  学校長 塩浦 健吾