ひとこまコラム バックナンバー

温かな夕暮れ時 2013/1/25更新 【チームつながる輪〜 #7】

『和菓子のアン』 『和菓子のアン』
坂木司【著】
光文社
(2010年4月出版)

 今年度から、前日の新聞をチェックして所蔵本が載っていたら活用するようにしている。
『和菓子のアン』は文庫化を機に載った書評をクリアケースに入れて、本と一緒に低書架の上に目立つよう出した。
その日の夕方。先生がさっそく手にとってくださっている。「それ、評判いいですよ、人の死なないミステリー、日常の謎系で」と声をかけてみたら、「ええ、家でこの書評をみて、図書館にあるかなあと思って来たんです」・・・なんと、ベストタイミング!
たまたま近くにいた生徒も「あ、先生、その本、私も読んだけど、面白いですよ。ぜひ借りて読んでください」と見事なセールストーク。本をはさんで3人の間にほんわか温かな雰囲気が生まれ、先生は笑顔で借りて行ってくださった。
そして返却のときに「あんまり面白かったので文庫本を自分で買っちゃいました」。
本校の先生方はとても多忙でめったに来館されないのだけれど、こんなことがあると、学校図書館っていいな、とつくづく思う。

<横山 道子>
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