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更新日:2026年3月6日

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令和8年3月3日 第48回 卒業証書授与式 校長式辞 井澤 克仁

一部抜粋

草木もようやく長い冬の眠りから覚め、生命の息吹が感じられる季節となりました。ただいま242名の卒業生の皆さんに卒業証書をお渡ししました。卒業おめでとうございます。

保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。この3年間、あるいは18年間のご苦労を考えたときに、様々な思いが 胸に浮かぶことと 思います。お子様のご卒業を心からお祝い申し上げます。おめでとうございます。

この素晴らしき門出の時に、こうして皆さんにお話できることを非常に光栄に思います。高校生活の最後の時に、伝えたいことは、時には、逆境の中に自分の身を置いてほしいということです。あなたのこれまでの人生や今の環境は、自分にとって困難な課題のある逆境か、それとも物事が都合よく進む、恵まれている順境のどちらですか?

親心で話せば、あなたにとって物事がうまく進み、順調で健やかで楽しい人生であってほしいと望みます。ただ、人生の先輩として話すのであれば、時には、物事が簡単には進まない、自分の能力をはるかに超える力が求められるような、逆境を経験すべきだとアドバイスしたいです。誰もが、不安な思い、辛い気持ちになるのを避けたいと思って生きています。歳を重ねれば重ねるほど、大人になっていくほど、多くのことを知り、失敗した経験や不安や焦りを感じる状況などの環境を つくらないように行動します。それは決して、悪いことではありません。これからの社会を生き抜くためには、必要なスキルです。ではなぜ逆境に身をおいてほしいのか、それは、逆境は励みやすく、 順境は怠けやすい。からです。辛い思いをしたくない、焦りたくない、不安を抱きたくない、そう強く思うばかりで、自分にとって優しすぎる、 甘い道を選んでしまいます。ほんの少しの努力や忍耐で物事に立ち向かえば、乗り越えられる壁も、見切りをつけて妥協してしまうような頑張れない人が増えているように感じます。あと少し、ほんのちょっと継続したら…楽したい自分に打ち勝てたら、大きな成果がそこにあるのに、目先の楽、楽しいに誘惑されて、諦めてしまう高校生の姿を見てきました。

しかし、大きな困難や不安を抱えている時こそ、本気になって考え、最大限の力が発揮できるのです。勉強や部活でのことを思い出してみてください。指導してくれる人がいなかったり、なりたい自分にどうしたらなれるかわからないとき、自分で調べたり、試してみたりして、最適な方法を考えます。仲間と目標に向かって励ましあい頑張った日々、新たな場所を目指して勉学に励んだ日々。心を叩き折られたり、他人に貶められた時もあったでしょう。それでも、今のあなたが輝いているのは、第一志望に進むために、試合で勝つために、資格を取るために、逆境であっても、高い目標に向かったからではないですか。その時の集中力、強い意志は、自分のレベルより高いものを目指し、逆境に身を置いたからこそ得られたものではないでしょうか。では、次のステージ、これからの進路は、どうですか?大学、短大、専門学校、就職・・・。それぞれの道に進みますが、あなたにとって、難しい課題や障壁が待ち構える場所であると言えますか。この中には、楽なほうを選んでしまった、妥協をしてしまったなと思っている人もいるのではないでしょうか。本当は、真剣に向き合ってみたらもっとできたかもしれないよなと、後悔する人もいると推察します。頑張れない時も人生の中ではあります。努力ができない、どうしようもない時もあります。今、話しているのは、頑張れなかったなと思っている人に向けてではありません。

これくらいで自分にはちょうどいい、もうこれ以上は必要ないと自分を過小に評価して、成長をやめようとしている人たちに向けてです。挑戦することは高校までで終わりではありません。まだ18歳、守りに入るのはまだまだ先で大丈夫です。スマホやテレビの画面の束縛を断ち切って、逆境に立ち向かう気持ちを取り戻してください。

逆境でこそ、得られる推進力、忍耐力、集中力があります。このままではまずい、どうしたらいいのか。助けてくれる、頼れる人がいない。そんな焦りや不安に直面し、逆境に身を置いた時にこそ、人は成長します。

これからの人生、進んだ先で、何か大きなものに自分なりに立ち向かったり、挑戦してみてください。津久井浜の先輩たちがそうしてきたように、逆境に立ち向かって、荒波を乗りこなせる人になってください。そしてまた津久井浜に戻ってきてください。

逆境は励みやすく、順境は怠けやすい。長い人生のひと時、あえて逆境に身を置いてみるのも悪くないでしょう。

皆さんのこれからの人生が実りあるものになることを願ってGood Luck!

これをもちまして式辞とさせていただきます。ありがとうございました。