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更新日:2023年8月1日

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「租税教室の感想文コンクール」で、最優秀賞等を受賞しました。(お知らせ)

「第29回青色申告会・租税教室の感想文コンクール」(主催:小田原青色申告会)で、本校からは最優秀賞1作品(1年:大原 睦実)、優秀賞1作品、佳作25作品が選ばれ、そのうちの最優秀賞作品が神静民報(令和4年2月16日付)で紹介されました。以下に、掲載された最優秀作品を紹介します。

税は自由のしるし

大原 睦実

昔から税金というのは何かと権力者にとって都合よく徴収されることが多いように思う。税という漢字の成り立ちから考えても、禾で穀物を抜き取る、兌で神がかりの状態でうっとりするという意味で、合わせると「税とは国王の手腕に心酔した上で出すもの」という意味となり権力者の思惑が透けてくるようだ。

そんな歴史を学んだこともあって高い税を課すことは良くないと思いがちだが本当にそうだろうか。例えば幸福度が高いデンマークは消費税が二十五%と日本の二倍以上である。しかしその分、教育費や医療費が無料であったり、失業しても最大で前職の九割が保証される。つまり納税者へのリターンが日常生活の中で実感しやすいのだ。実感できれば高い税を払っているということより暮らしやすいという認識が上回るため結果的に幸福度の高さに繋がるのだろう。

一方で日本は先進国の中でも税負担が低いにも関わらず重税と感じている人が多いという結果が調査によって明らかになっている。それは納めた税金が真に役立てられている実感が持てないからだと思う。近代経済学の父であるアダム・スミスの言葉に「どの税もそれを納める人にとっては自由のしるしである。」という言葉がある。スミスの言う通り、本来税金とは私たちが選んだ代表者によって自由で快適な暮らしを実現するために使われる財源のことだ。その財源で得た暮らしを不満に思っているのは大きな問題だと思う。

だからこそ私たちは普段から政治に興味を持ち、選挙に行くことが重要なのではないだろうか。そしてそんな社会が実現したとき、日本も真に住みよい幸福な国になるのだと私は思う。