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更新日:2025年5月12日
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“Muli bwanji?”(ムリブワンジ)
卒業生や在校生から「うるるん見てました!」と言われる度に舞い上がっている川井です。
向陽館に戻ってきて最初のうるるんです。
今年度も、ザンビアやアフリカのことに興味を持ってもらえるよう、不定期で続けていきたいと思っています。引き続きよろしくお願いします。
今日はザンビアのオシャレについて、体験談を交えてお話しします。
私たちが洋服やメイク、髪型やネイルなど様々なオシャレを楽しむように、ザンビアの人たち、特に女性は、オシャレが大好きです。
洋服については、以前うるるん7で「チテンゲ」と呼ばれるカラフルなアフリカ布を紹介しました。
ザンビア人女性たちは、個性豊かなチテンゲを巻きスカートとしてそのまま腰に巻いたり、オーダーメイドの服を作ったりと、色とりどりに着飾ります。また、顔立ちがはっきりしている方が多いので、日本人よりメイクが映えます。
それだけでも十分素敵なのですが、ザンビアの女性たちは、ヘアスタイルにも余念がありません。
日本でヘアスタイルと言うと、長さを変えたり、パーマをかけたり、色を変えたり…と、オリジナルの髪をどう変えるかを指します。
しかし、アフリカでは異なります。
ザンビアをはじめとするアフリカの人は、チリチリのくせ毛という髪質の方が多く、ハサミで髪を切るという習慣はほとんどありません。私たちが普段している、ショートやロングといった髪型をするのは難しいのです。
その代わりに、彼らは刈る、編む、かぶるといったオシャレを楽しみます。ザンビアでは丸刈りの女性をよく見ますし、ウイッグと呼ばれるカツラをかぶるのも一般的です。
髪は「切る」ものではなく「刈る」ものなのです。
皆さんは、ドレッド、コーンロウ、ブレイズ、と呼ばれるヘアスタイルを聞いたことがあるでしょうか?
日本で見かける機会はあまりないですが、ザンビアではおなじみのヘアスタイルです。
太い毛糸のように髪を束にしたものがドレッド、地肌に密着させて編み込んだものがコーンロウ(写真上)、そして私がザンビアで挑戦してきた編み込みがブレイズです(写真まん中・下)。
ザンビアでは大人も子どもも、様々な編み込みをしており、私も一度はブレイズに挑戦したいと思っていたので、帰国直前の3月上旬、美容院へ行ってきました。
持ち物は、エクステとヘアスプレーのオリーブオイル。何も持たずに、すべて美容院でお願いすることもできますが、自分で準備した方が安いので、市場で買っていきました。
美容院では、シャンプーをして、乾かして、ブラッシングをした後、ひたすらエクステと地毛の編み込みが続きます。美容師さんは休む間もなく、一人で黙々と何十本という三つ編みを作っていました。
そして、イスに座って待つこと5時間、ついに完成です!(下の写真)。
編み込みは、頭皮が痛くなると言われ、どきどきしていましたが、特に問題なく理想の髪型になれました。(座り続けていたので、おしりと腰は痛かったです。)
初めてのアフリカンスタイルに喜んでいたのも束の間、数日後、ある問題に苦しめられることになります。
それは、頭のかゆみと痛み。
この髪型の難点として、「頭が洗えない」ことがあげられます。まったく洗えないというわけではないのですが、洗うと髪型が崩れてしまうというので、毎日洗うことはできません。
最初は我慢していたものの、かゆみと湿疹に耐え切れず、約3週間で外しました。
ザンビアの友人は「きちんとケアすれば、2ヶ月ぐらいキープできる。」と言っていましたが、素人の日本人にはなかなか難しかったです。
それ以来、テレビや町中でアフリカンスタイルの髪型を見るたびに、当時のかゆみと痛みを思い出しながら尊敬のまなざしを向けているのでした。
(2025年4月29日川井真由)