ひとこまコラム リターンズ

 毎月1回、会員が書くコラムが復活しました!
 本の紹介や本と人、人と人とをつなげるエピソードなど、学校図書館の日常の一コマを切り取ったコラムです。
 学校図書館の様子を覗いてみてください。

☆コラムで紹介している書籍の表紙画像は、 出版社の許可を得て掲載しています。


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ひとこまコラムリターンズ 第92走者

あの時の1冊 2026/06/01更新

『泣いたあとは、新しい靴をはこう。』
『泣いたあとは、新しい靴をはこう。』
  日本ペンクラブ【編】
 ポプラ社
 (2019.12)

 ある日、卒業した生徒が私をたずねてくれました。よく図書館を利用してくれた生徒で懐かしい気持ちで話をしていました。話している中で「司書さん。あの時どうしてこの本入れてくれたんですか?」と聞かれたのが『泣いたあとは、新しい靴をはこう。』でした。
 その生徒がいた時は、進路や将来、自分とは?と悩んでいる生徒が多い印象がありました。悩みを言語化できなかったり、不安を抱えて動けなくなったりしているな、と感じていたのです。そこで、いろんな思春期の悩みについての本、今を生きる大人が学生時代をどう考えて過ごしてきたかが書かれている本など、少しでも生徒に寄り添ってくれる本を探していました。この本はその内の1冊だったのです。
 「苦しい時期があったんですけど、その時にたまたま新着図書コーナーでこの本を見かけたんです。読んでいくうちに、自分はこのままでいいんだって思えました。欲しかった言葉がたくさんあってびっくりしたんです。だからこの本、自分のために入れてくれたのかなって思っちゃいました。」と照れながら話してくれました。
 そんな風に思ってくれていたことに驚きつつも、あの時の1冊がちゃんと届いていたことが感じられる嬉しい時間となりました。



<青いうさぎ>
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