ひとこまコラム リターンズ

 毎月1回、会員が書くコラムが復活しました!
 本の紹介や本と人、人と人とをつなげるエピソードなど、学校図書館の日常の一コマを切り取ったコラムです。
 学校図書館の様子を覗いてみてください。

☆コラムで紹介している書籍の表紙画像は、 出版社の許可を得て掲載しています。


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ひとこまコラムリターンズ 第90走者

司書室の隣で 2026/03/23更新

『干支の切り紙』
『干支の切り紙』
  【著】大原まゆみ
 誠文堂新光社
 (2009.09)

 本校の図書館には司書室の隣に図書委員会室があり、曜日当番の生徒が新着図書の装備をしたり、幹部の生徒がイベントの計画を練ったり、そんなふうに使っている。
 だけどいちばんこの部屋にいるのは、委員会を引退した3年生かもしれない。
 空きコマの自習時間にふらりと司書室に来て「何かやることない?」と声をかけてくれる生徒が毎年数人いる。彼らが来た時は委員会室で一緒に作業。メインは話をすることなので(司書はそう思っているのだが本当のところはどうなのだろう)、スタンプを捺すとか折り紙で季節の装飾を作るとか、そういった簡単なことをしながら耳を傾ける。この切り紙の本は、話をしながら手を動かすのに具合がいい。わからない所を生徒に聞き、「だから!さっきも教えたじゃん!」などと指導されながら、とりとめのないことを話す時間。そうして出来上がった作品は展示コーナーなどに飾っている。
 今年の1月には競馬好きの生徒に「馬」の特集展示コーナーに出すイラストを描いてもらった。「次の午年の時、私30歳だよ!想像できないんだけど!」と笑っていた彼女はどんな大人になるだろう。今年はどんな生徒が来て、どんな話を聞かせてくれるだろう。委員会室での時間が受験勉強の息抜きになればいいと思いながら、本当にこの時間を楽しみにしているのは実は自分の方なのかもしれない。


<T.S>
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