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更新日:2022年12月17日

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校長室からお届けする清陵ナビ

令和4年4月1日に横浜清陵高等学校第3代校長として着任しました蘇武和成です。

生徒とその保護者の皆様、地域の皆様、卒業生の皆様、及び中学生とその保護者の皆様に向けて、

校長から横浜清陵高等学校の魅力について随時情報発信していこうと思います。

よろしくお願いします。

校内探索【その1】(令和4年9月30日)

さて、今回は標題の通り校内探索と銘打って、校内の様々なものについてご紹介したいと思います。トップバッターはやはり本校正門前にある石碑でしょう。

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ご覧の通り、正門の右側に石碑があります。この石碑は一体何でしょうか。もう少し近寄ってみることにしましょう。

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横浜高等商業学校 横浜国立大学経済学部 経営学部 学び舎の跡(旧字改編)

とあります。実は本校の敷地はもともと横浜国立大学でした。それでは、石碑の下部にある文章には一体どのようなことが記載されているのでしょうか。旧字を改編した上で、文章全文を起こしてみましょう。

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横浜高等商業学校は、関東大震災の翌年にあたる1924(大正13)年に、ここ横浜清水ケ丘の地に開学しました。横浜の復興の象徴として建設された鉄筋コンクリート作りの校舎は「白亜の殿堂」として長く教職員・学生、そして広く市民の皆様にも親しまれました。その後、1944(昭和19)年に横浜工業経営専門学校、1946(昭和21)年に横浜経済専門学校と改称し、1949(昭和24)年に横浜国立大学経済学部となり、横浜高商時代からの優秀な教授陣のもと、高い競争倍率で知られる有数の学部として、全国にその名前が知られるようになりました。1967(昭和42)年に経営学部が分離独立し、1972(昭和47)年には、経済・経営両学部に大学院修士課程が設置され、今日に至る大学院の礎となりました。創立50年にあたる1974(昭和49)年には、長年親しんだここ清水ケ丘校舎を後に、両学部は保土ヶ谷区常盤台キャンパスに移転しました。移転後も大学院を中心として発展し、1990(平成2)年に法律系の修士課程である国際経済法学研究科が開設され、1994(平成6)年には、博士を養成する国際開発研究科が開設されました。その後、1999(平成11)年に修士課程と博士課程を統合した大学院として国際社会科学研究科が発足し、念願であった経済学、経営学、国際経済法学等の博士号を授与する研究大学へと発展しました。経済学部、経営学部、国際社会科学研究科においては、横浜高商以来の伝統である「国際性」、「実践性」、「ゼミ等の少人数教育」を重視した教育研究を受け継ぎ、産業界、官界、学界など広い分野でリーダーとして活躍している人材を多数輩出してきました。2011(平成23)年3月、東日本を襲った大震災と大津波により被災地となった東北地方を中心とした復興と、リーマンショック後の経済再建に日本全体が努力している現在、横浜高商発足時に期待されていた経済復興の志をここに再確認し、横浜国立大学経済学部、経営学部、国際社会科学研究科のさらなる発展が日本再生に寄与することを祈念して、この地に記念碑を建立します。2012年10月(財)富丘会有志

以上が全文です。もともと本校にあった横浜高等商業学校は、旧制専門学校であり、卒業生により組織された同窓会が富丘会です。ちなみに石碑は今からちょうど10年前に作られたことが分かりますね。内容については、ほぼ横浜国立大学の宣伝という印象ですね。本校の沿革と照らし合わせてみると、横浜国立大学が保土ヶ谷区に移転した年の翌年度に前身の神奈川県立清水ケ丘高校が本敷地に開校しています。

遠く昔の話ですが、その当時から本校があるこの地では、質の高い教育が展開され、多くの学生、生徒が学んできました。生徒の皆さんは古きよきこの地の伝統を大切にし、誇りを持って本校での学校生活を送り、学びを深めてください。

ちなみに、本校の敷地内には神奈川県立清水ケ丘高校の20周年記念碑があります。いったいどこにあるのでしょうか。生徒の皆さん並びに本校へお越しの保護者の皆様、是非探してみてください。

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「かながわハイスクール議会2022」に本校生徒が参加【その2】(令和4年9月14日)

「校長室からお届けする清陵ナビ」の「令和4年度8月」の稿でご紹介した通り、令和4年8月3日、5日、17日の3日間で行われた県教育委員会主催の「かながわハイスクール議会2022」に、本校生徒3名が参加しました。このイベントは、県内の高校生が高校生議員となり、県政に提言を行うというものです。

1日目と2日目は、異なる八つのテーマの常任委員会に高校生個々がそれぞれ参加し、協議を行いました。そして3日目は、本会議ということで、実際の神奈川県議会議長、教育長、教育局長、そして知事も参加し、高校生が参加した各委員会からの政策提言の発表、政策提言書の採択、高校生議長から知事への政策提言書の手交などが行われました。本日は、参加した生徒3名(3名とも1年次生で、石田遼「いしだりょう」さん、山口瑛亮「やまぐちえいすけ」さん、佐久間楓「さくまかい」さん)のインタビューを校長室にて行いましたので、その模様をお伝えします。

「かながわハイスクール議会2022」に参加しようと思ったきっかけを教えてください。

私たちは3人とも1年1組で、担任の浜田先生からお話があり、おもしろそうなので、参加することにしました。もともとボランティアなど学校外の活動に興味がありました。

夏季休業中の3日間で行われましたが、参加してみての感想はいかがですか。

(石田さん)「国際文化観光・スポーツ常任委員会」に参加しました。参加して本当によかったです。様々な学校の高校生が神奈川県の課題解決に向け活発な議論を交わしており、大変いい経験になりました。

(山口さん)「国際文化観光・スポーツ常任委員会」に参加しました。1日目は不安でしたが、2日目と3日目は、他の高校生に負けずに堂々と話すことができました。貴重な体験をさせていただきました。

(佐久間さん)「産業労働常任委員会」に参加しました。1日目は残念ながら体調不良で欠席だったのですが、神奈川県の課題を知ることができよかったです。1年次生ということもあり、議会における協議の中で、自分がどうしたらよいかなどについて、他校から参加している3年生の先輩高校生に聞くことができました。

今回の議会への参加を通して、自分でどのような力が身に付いたと思いますか。

(石田さん)自己の考えを他者に伝える力です。また、他者と協働してよりよいものに改善し、それらを伝える力も付いたと思います。

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(1年石田遼さん)

(山口さん)コミュニケーション能力です。また、他者の話を聞いて自分の意見につなげて伝える力も向上したと思っています。

(佐久間さん)人から言われたことをするのではなく、自分が何をすべきか、最善の策は何かを考えて行動する力が付いたと思います。

何か課題は見えてきましたか。

(石田さん)常任委員会の中で、お互いに資料を持ち寄ろうということになったのですが、自分が持ち込んだデータがリサーチ不足だと感じました。

(山口さん)協議で用いた資料にもっとしっかり目を通すべきだと思いました。また、同じ委員会内の高校生が1年生であるにも関わらず委員長に立候補し、委員長として参加していたので、自分も委員長又は副委員長に立候補すればよかったと後悔しています。来年は必ず立候補します。

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(1年山口瑛亮さん)

(佐久間さん)他の参加した高校生は様々なことを知っており、もっと自分も知識を付けなければいけないと思いました。また、知識の習得に関しては、インターネットだけではなく、知り合いに聴取するなどして生きた知識を獲得していく必要があると感じました。

今後この経験をどこにどう生かしていきたいですか。

(石田さん)課題を見付けてその解決を図るという行為は、学校内の活動を含めどこでも生かすことができると考えています。

(山口さん)総合的な探究の時間や、ディベートなどに生かせると思います。これからは、クラスの中でもしっかりと自分の意見を表明していきたいと思います。

(佐久間さん)クラスの様々な活動で生かせると思います。今回高校生議長だった3年生の方を見て思いましたが、議論が脱線しても、すぐに本題に軌道修正しており、感心しました。自分もそのようにできるといいなと思いました。

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(1年佐久間楓さん)

先ほど、山口さんが、来年度は委員長又は副委員長に立候補したいと言っていましたが、皆さんはまた参加したいと思っていますか。

(石田さん)もちろん来年度も参加し、多くの意見を伝えたいと思っています。

(山口さん)来年度は委員長又は副委員長として再度参加します。

(佐久間さん)来年度は委員長を経験し、再来年度は是非高校生議長をやってみたいです。

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ご紹介の通り、3名の本校生徒はこの「かながわハイスクール議会2022」への参加を通して、大変大きな学びを得ました。本議会の中で行われた神奈川県が抱える課題の解決に向けた取組から、自己を取り巻く世界で課題を見付け、その解決に向けて仲間と協働して取り組む力をはじめとした、これからの社会を生き抜く上で必要な資質・能力の育成につながる貴重な経験でした。これからの、将来が楽しみな彼らの活躍を期待し、今後も見守っていきたいと思います。

速報!清陵祭ポスター完成(令和4年9月7日)

前回お知らせした10月7日(金曜日)、8日(土曜日)に開催予定の「清陵祭(本校の文化祭)」についての最新情報です。今年度の清陵祭ポスターが完成しました!

生徒たちは早くから清陵祭の準備を行っています。このポスターも、もちろん複数の生徒がそれぞれ作成したものの中から、生徒たち自身で決定し、今回完成に至ったものです。生徒たちが自分たちで考え、作り上げていく、本校の清陵祭の特徴のうちの一つです。

すでにご案内の通り、新型コロナウイルス感染症の影響により、現時点ではすべてを公開ということが困難な状況なので、生徒たちの生き生きとした姿を直接お見せすることができないのは残念なことですが、保護者の皆様におかれましては、この清陵祭への生徒たちの参加を通して、少しかもしれませんが、成長した姿をお見せできるのではないかと考えております。

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さて、9月は、清陵祭を作り上げようと頑張っている生徒へのインタビュー等も含めて、実施に向けた進捗状況をお知らせしていこうと思います。