更新日:2025年7月25日
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こんにちは、
校長の内田です。
いよいよ夏休みです。ここまで長かったような短かったような。
夏休みは7月26日(土曜)~8月24日(日曜)です。8月25日(月曜)から授業か開始されるので間違わないようにしてください。
他校より短めですが、本校には秋休みがあります。
県立学校は長期休業の上限が決まっているので、向陽館だけが短いなんてことはありませんから安心してください(笑)。
夏休み中は、学校閉庁日(8月15日(金曜)・18日(月曜))以外は学校に職員がいますので、何かあった時は、学校に連絡をしてください。(8時30分~17時00分)
充実した夏休みになるように祈っています。
夏休み明けに元気な姿で会えることを楽しみにしています。
前期の授業観察をしていた時の話。
その授業は1年生の「英語コミュニケーションI」でした。
今の学習指導要領では「英語コミュニケーションI」や「論理・表現I」が1年生の科目ですかね。ひとつ前の学習指導要領では「コミュニケーション英語I」や「英語表現I」だったのですが。微妙に違います。
自分の高校時代は「Leader(読本)」、「Glamer(文法)」、「Composition(英作文)」をやったような記憶があります。その頃のカリキュラムはどうだったんでしょう?
高校生の私はただ単に与えられたものをやっていただけなので。ちょっと気になります(笑)。
それにしても、今の教科書はカラーだし、写真もいっぱいあるし、題材もいろいろだし。
生徒が興味・関心を持ちやすいように工夫されてる感があります。
うちが今使っている教科書では
Lesson1KeramaBlue沖縄の慶良間の海とサンゴの役割
Lesson2CoolJapan海外から見た日本の魅力
Lesson3MexicanDishes世界無形文化遺産―メキシコ料理
Lesson4TheOlympicsオリンピックの意義や、過去の面白い競技
Lesson5BaobabsinMadagascar「バオバブ」ってどんな木?
Lesson6ToothbrushinginEdo江戸時代の歯ブラシって?
Lesson7MachuPicchu世界遺産「マチュ・ピチュ」の魅力と不思議
Lesson8MotalaandLandmines地雷で脚を失った象
Lesson9DickBrunaミッフィーでおなじみ、ディック・ブルーナさんの社会的役割
Lesson10TsujiitheGreatPianistピアニスト、辻井伸行さんの活躍
Lesson11IdeasFromNature自然からヒントを得て、暮らしが便利に…
Lesson12SteveJobsスティーブ・ジョブズのことばと人生
こんな教科書だったら、もう少し英語ができたかも!?(それはないか…)ある意味、今の生徒たちがうらやましいですね。
その時やっていたのはLesson9のディック・ブルーナのお話。ミッフィーの生みの親ですね。
ところで、ミッフィーの本名を知ってます?ミッフィーが本名ではないですよ。
本名は「ナインチェ」、オランダ語で「小さなうさぎちゃん」と言う意味です。日本名は「うさこちゃん」。
あっ、話がずれました。
授業に入る前にやっていたのが、「どんなストリーかな?想像して書いてみよう!」というプリント。
日本語の「うさこちゃんときゃらめる」という本を使って、前半のスートリーから、絵を見ながら自分で後半のストーリーを考えようってことです。
うさこちゃんのおおかあさんが、おみせにくっきーをかいにいくので、うさこちゃんにいっしょにくる?と聞きます。
もちろんうさこちゃんはおかいものはたのしいので、いっしょにでかけます。
おみせにつき、おかあさんがくっきーをかっているあいだにうさこちゃんはあちらこちらみています。
すみっこのほうにきゃらめるがおいてあるのにきづき、なんておいしそう!ほしいなぁとうさこちゃんはおもいました。
ここまでが前半の話です。
ここからが、生徒のみなさんが考えるところ。
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みなさんだったら、どう入れます?
そのクラスの生徒のみなさんは、「うさこちゃんが万引きをした」とか、「おかあさんにめちゃ怒られて、泣いた」とか、「おかあさんに連れられて、謝りにいった」とか…。
正直、私はなんでそんな発想になっちゃうのかなぁと思いました。
私の作ったストーリーは、「うさこちゃんはキャラメルがほしくてしかたなく、夜寝ていても思い出し、次の日、おかあさんに欲しいと正直に話しました。おかあさんは『わかったわ、いっしょに買いに行こうね』と言ってくれたので嬉し涙を流しました。その後、一緒ににお店にいき、うさこちゃんはおかあさんにキャラメルを買ってもらいました。」なんですけど。
私と生徒のみなさんと全然違うじゃん!
正解のプリントが配付され…
うさちゃんはとてもわるいことをしました。だれもみていないとき、きゃらめるをぽけっとにいれたのです…
そのばん、うさこちゃんはべっとにはいってもねむれませんでした。
なぜだかわかるでしょう?だまっておみせのものをとるなんていけないことをしたからです。
つぎのひ、うさちゃんのようすがへんなのでおかあさんはうさちゃんになにかったのかをききました。
うさこちゃんはちいさなこえできのうおみせできゃらめるをとったことをいいます。
おかあさんはなんてわるいことをしたの!いますぐにかえしにいきましょうといい、おみせにいきました。
うさこちゃんははずかしいのでおみせにいくのがいやでした。あんなことをしなければよかったととおもいました。
でもこれはじぶんのしたことです。
うさこちゃんはおみせできゃらめるをぜんぶかえしました。そして、こんなことはもうにどとぜったいにしませんといいました。
えっ?!えぇぇぇ~~~~!?
うさこちゃん万引きしているし~~。
まさかうさこちゃんが万引きをするなんて考えてもみなかった!
よく見ると、うさこちゃんのぽけっとに色とりどりのキャラメルが入っている絵がある!
キャラメルを見逃した…。生徒のみなさんはよくここまで見てたなぁ(言い訳をしますと、生徒のみなさんが持っていたプリントはカラーで、私が持っていたものは白黒でした(笑)。)
まぁ、カラーをもらっても答えは同じだったような気がするけど。
うさこちゃんは悪いことをしないという思い込みですね。反省…
この作品は出版当時、私が驚いたように、うさこちゃん(ミッフィー)ファンを驚かせてしまったようです。
「衝撃の1冊」「しつけ本」「かわいい女の子のままでいてほしかった」…など、ブログ等に多くの書き込みがあったそうです。
作者のディック・ブルーナはこんなことを言っています。
「ネインチェ(うさこちゃん)は子どもたちに、とても近い存在だ。
子どもと同じように海に行ったり、動物園へ行ったりすることもあれば、いたずらをすることもある。
私は、子どもがしてしまうことを描きたかったんだ。どんなことでもね。
『うさこちゃんときゃらめる』では、ネインチェ(うさこちゃん)はいけないことをしてしまって、とても悲しい気持ちになるけど、最後はもちろんハッピーエンドだよ。」
こんな授業があったら、楽しくもっと勉強できたなぁ。英語もできるようになったかなぁ。
教わっている生徒のみなさんがうらやましい。
今日はここまでです(了)